AI

2023.02.10 10:30

ChatGPTに関する5つの「盛られている」話

とはいえ、ChatGPTはこれからもっといろいろなことを実際に始めるだろう。というのも、Microsoft(マイクロソフト)やその他の企業が、この技術を取り入れて、自社のAIプロセスと融合させ、ChatGPTからのコマンドで、PowerPoint(パワーポイント)プレゼンテーションやExcel(エクセル)スプレッドシート、Outlook(アウトルック)メールの作成などを行うワークフローを実行させることを計画しているからだ。そして、まもなくChatGPTは、会話やその他のトリガーに基づいて、CRMプログラムや、機械や、機器内のアクションを起動するために使用されるようになるだろう。

主張4:ChatGPTは人に取って代わる

OK、一部の人はおそらくそうなる。しかし、大部分の人はそうならない。

これはアプリに過ぎないのだ。芝を刈ることも、屋根を直すことも、ゴミを拾うことも、優れたサポート担当者のような顧客サービスを提供することもできない。そうではなく開発者、科学者、エンジニア、会計士、人事マネージャー、営業・マーケティング担当者など、知識労働を行う優秀な人材が、より多くの仕事を、より速く、より生産的に行えるようにするための強力なツールなのだ。

ChatGPTが一部の仕事を代替することは間違いない。ブログの執筆や、ウェブサイトの更新、政策の策定などの、低レベルの仕事は大幅に削減され、その仕事に従事していた人はその時間を、より多くのより良いものに振り向けることができる。しかし、賢いリーダーなら、ChatGPTをジョブキラーと捉えてはならない。これは、オーバーヘッドを削減し、作業者がより良い仕事を迅速に行えるようにするための強力なツールなのだ。かつては重要であった多くの仕事がテクノロジーに取って代わられた。そして、いつもと同じように、人はそれに適応していくのだ。

主張5:あなたのビジネスは、今すぐChatGPTを使うべきだ

まあそう焦らずに。不動産業者やソフトウェア開発業者など、一部の企業で活用されているとの報告もあるものの、まだまだ長い道のりなのだ。ChatGPTの結果はまだ不完全で、不正確で、偏ったものなのだ。また解決する必要があるプライバシーの問題があり、これらの対処すべてにコストがかかる。これはオープンソースのアプリケーションであり、経験豊富な開発者がそれを有用なものに変える必要があるのだ。

さて、これらの主張から得られるものは何だろう。ChatGPTをCRMシステム、またはビジネスの他の場所で使用しようと考えているならば、考える方向は正しい。でも、今はまだ考え続けていてほしい。

考えている間に、大手テック企業やスタートアップ企業に力仕事をしてもらい、テスト、レビュー、吟味を経たChatGPTをベースのアプリケーションやツールを作って貰うことにしよう。その上で、意味があれば購入したり、サブスクライブしたりすればいいのだ。そのときには、この技術(そしてすでに登場している多くの競合製品)は、私たちがすでに使用しているCRMやビジネスアプリケーションの多くに知らない間に組み込まれるため、おそらくもうChatGPTと呼ばれることはないだろう。

常に注意を払い、心を開いて、変化に備えよう。でも、お金は一切払わないこと。今はまだ。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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