世界第4位の玩具メーカーであるスピンマスターは、この業界のビッグスリーであるマテル、ハズブロ、レゴの3社を追いかける立場にある。そんな同社は、リサイクル素材を積極的に採用し、包装のムダを一掃するとともに、玩具で遊ぶ子どもたちの保護者には、古くなった製品をリサイクルする機会を提供している。
こうした取り組みの一環として、スピンマスターのプロダクトデザイナーは、ルービックキューブを100%リサイクルされたプラスチックで製造する方法を考案した。この画期的な方法により、ルービックキューブの全バージョンだけでなく、他のスピンマスターの製品でも、リサイクルされたプラスチック素材が積極的に採用されることが期待される。
スピンマスターを含む玩具メーカー各社は、自社のプラスチック・フットプリントを抑制しようと躍起になっている。これには、良き企業市民を目指したいという願望のほかに、保護者たちがこうした配慮を求めているという事情もある。
「これらのタイプの商品に配慮を求める声は大きくなる一方だ」と、スピンマスターで広報および企業市民部門のバイスプレジデントを務めるタミー・スミサムは、あるインタビューで述べている。
100%リサイクル素材でできたルービックキューブの製造に成功したことで、他のスピンマスターのブランドについても、リサイクル素材を用いた製品の開発が進むだろうと、スミサムは今後の見通しを示した。
リサイクル素材を使ったルービックキューブは「ルービック・リ=キューブ(Rubik’s Re-Cube)」という製品名で、1月にアマゾンで販売を開始した。これに加えてスピンマスターは、ボードゲームのチェッカーやドミノといった定番のアイテムについても、環境に優しいバージョンをリリースしている。
また、スピンマスター傘下のGund(ガンド)のぬいぐるみにも、100%リサイクル素材で作られたものが登場している。