Bardは、人々が入力した質問に対する答えを人工知能(AI)を用いてテキストで生成する。グーグルは、このサービスがベビーシャワー(出産前の妊婦を祝福する行事)などの家族のイベントの計画や、オスカーにノミネートされた映画の比較、9歳児にNASAの発見を説明するといった場面で役立つと述べている。
ピチャイCEOは「Bardは、我々の言語モデルのパワーや知性、創造性を、世界の幅広い知識と組み合わせることを目指している。ウェブから引き出した情報を、フレッシュで質の高いレスポンスとして提供する」と公式ブログで述べている。
グーグルはまた、同社の検索エンジンにより多くのAIを追加すると宣言した。同社はこのテクノロジーを「込み入った情報や複数の視点を、理解しやすい形に変える」ために使用するとしている。例えば「ギターとピアノのどちらを学ぶのが簡単か?」といった質問に、AIがアドバイスを与える。
Bardのリリースは、サンフランシスコのOpenAI(オープンAI)のChatGPTが爆発的人気を呼び、AIプロダクトが新たな注目を集める中で行われる。グーグルは、2021年に発表したLaMDA(ラムダ)と呼ばれるAIモデルを使って同様の技術に取り組んでいたが、これまでプロダクトにしていなかった。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)の報道によると、ピチャイは昨年末に社内で「コードレッド(緊急事態)」を宣言し、新たなAI戦争への対応を協議したという。また、共同創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンに、同社のAI戦略を見直すよう依頼していた。これを受け、ブリンは数年ぶりに現場に復帰し、コードレビューのリクエストを提出したとフォーブスは報じていた。
(forbes.com 原文)