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2023.02.09

中国Eコマース、2023年の10大トレンド

Tmallで展開された2つの仮想トレジャールーム / 出典:Tmall

中国のEコマース市場は現在、不透明なマクロ経済環境のために苦戦していますが、3Dショッピングや拡張現実、仮想現実(それぞれAR、XR、VR)の提供など、没入型テクノロジーの採用が増加しています。

今後はこれらの技術により、数年前に比べ、よりソーシャルでインタラクティブな、魅力的なオンラインショッピング体験が提供されるようになるでしょう。

ダイナミックで競争の激しい現在のEコマースの状況を考えると、小売企業は市場動向、消費者行動の変化、中国政府の経済的優先事項や規制など、さまざまな要因を常に把握する必要があります。本記事では、2023年の中国のEコマースに関する10の主要トレンドを提示し、ブランドや小売企業が来年に向けて自社の成長をどのように図る事ができるか解説していきます。

市場規模とビジネスチャンス

2023年の中国のオンライン小売売上高は15.6兆元(2.2兆ドル)に達し、前年比7.5%増になると予測していますが、これは2022年の24.3%増という予測よりは低い数値となっています。尚、2023年の予測は、中国内でこれ以上大規模なロックダウンがなく、来年後半には店頭小売が徐々に回復していくことが前提となっています。

図1. 中国オンライン小売売上高(食品サービス含む)(左軸:兆人民元)および前年比(右軸)

 出典:国家統計局/Coresight Research
出典:国家統計局/Coresight Research

「中国Eコマースの10大トレンド」

図2は、中国のEコマース市場で注目すべき10のトレンドを一覧にしたものです。以下、各トレンドについて詳しく見ていきましょう。

図2. 中国Eコマースの10大トレンド
(図内の訳、「1.テクノロジー分野に対する政府の規制が成長を抑制」「2.新たなフォーマットのライブストリーミングにより、新たな顧客が新たな方法でエンゲージされる」「3.プラットフォームはオンラインショッピングのソーシャル化を加速させる」「4.プラットフォームやブランドは、没入型ショッピング技術を採用する傾向に」「5.バーチャル商品の開発が、デジタル空間での消費者の関心を集める」「6.Eコマースは今後も低所得者層へ拡大」「7. デジタル化による実店舗の変革」「8. Eコマースプラットフォームは、割引ではなく、ロイヤルティプログラムやコア製品の改善へと方向転換を続ける」「9.ショートビデオプラットフォームがEコマース機能を強化」「10.国内ブランド人気の高まり」) 出典:Coresight Research
(図内の訳、「1.テクノロジー分野に対する政府の規制が成長を抑制」「2.新たなフォーマットのライブストリーミングにより、新たな顧客が新たな方法でエンゲージされる」「3.プラットフォームはオンラインショッピングのソーシャル化を加速させる」「4.プラットフォームやブランドは、没入型ショッピング技術を採用する傾向に」「5.バーチャル商品の開発が、デジタル空間での消費者の関心を集める」「6.Eコマースは今後も低所得者層へ拡大」「7. デジタル化による実店舗の変革」「8. Eコマースプラットフォームは、割引ではなく、ロイヤルティプログラムやコア製品の改善へと方向転換を続ける」「9.ショートビデオプラットフォームがEコマース機能を強化」「10.国内ブランド人気の高まり」) 出典:Coresight Research
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文=RxR Innovation Initiative

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