Netflixは、単一アカウントのパスワード共有を終了させるルールを導入しようとしている。Netflixは、世界中で1億人のユーザーが他人のアカウントでこっそりと利用していると推定しており、そうしたフリーライダーを有料顧客に転換させたいと考えだ。
彼らは、アカウントの共有を「単一の世帯で一緒に住んでいる人」に制限することでこれを実現している。Netflixのヘルプセンターには、アカウント共有に関するルールが全ページに渡って掲載されている。
どうやって同一世帯と判断するのか？ ウェブサイトには「IPアドレス、デバイスID、アカウントアクティビティ」を使用していると書かれている。現実的には、「同じ世帯」とは「同じWi-Fiを使用している」ことを意味する。あなたが家のWi-Fiから離れて、学校の教室でNetflixを使っている場合、あなたは新たな障壁を経験するかもしれない。
今のところ、家庭外のデバイスを使用すると、主要なアカウント所有者のメールアドレスに送信される4桁のコードでデバイスを確認するよう要求されることがあると規則では述べている。
しかし、Netflixはチリ、コスタリカ、ペルーでより厳しいルールをテストしており、先に、誤って米国の視聴者にそのルールを覗き見させることになった。The Streamable（ストリーマブル）のレポーターであるデビッド・サテンは、この新しい制限を体験している。
家庭外のデバイスを使用する場合、自分のアカウントにサインアップすることを求められる。旅行先でNetflixを使用する場合、7日間有効のコードを入力しなければアクセスすることはできない。
つまり簡単に言うと、これから教師は教室にいるとき、自分のNetflixアカウントにアクセスすることができなくなるということだ。もちろん、教師が学校で『Bullet Train（ブレット・トレイン）』を見る理由はないが、Netflixには、世界中の美術、音楽、歴史に触れることができる教育的価値のある教材が相当数揃っている。
私は、Netflixのカスタマーサービス担当者に、Netflixで配信されている教材を授業で使いたいと考えている教師への影響について尋ねた。その担当者によると、一部のドキュメンタリーは1回限りの教育的視聴が可能であるとのことだ。そのごく一部の作品を除き、教師は「学校用」アカウントが必要になるだろう（あるいは、学校そのものが「世帯」として認定される可能性もある）。
Netflixは、顧客への十分な事前通知と説明なしに、このプランを展開することはないといっている。チリ、コスタリカ、ペルーでテストされているルールが、どのくらいで米国に展開されるのか、サービス担当者に尋ねたところ、そのような情報は持っていないとのことだった。その質問に答えられる人を紹介してほしいと頼むと、担当者は「誰もそのような情報は持っていない」と答えた。
（forbes.com 原文）
