2014年にロシアがウクライナのクリミア半島に侵攻したことが、ウクライナ政府にSu-27の数を拡大させる動機となった。36機もの飛行不可能な機体が保管されていた可能性がある。そして少なくとも1人のアナリストは2016年までに、確認可能な「ボート」番号が機首に記されたウクライナのSu-27を57機数えた。
もし57機すべてが飛行可能であれば、ウクライナがすべての機体を復元したことになるかもしれない。
ウクライナ空軍は過去11カ月間に少なくとも7機のSu-27と少なくとも5人のパイロットを失った。最初の喪失の1つは、ウクライナの人々にとって最も悲劇的なものだった。
2月25日、キーウ上空をパトロールしていたSu-27が爆発した。ロシア軍が長距離地対空ミサイルで撃墜した可能性がある。また、ウクライナの防空部隊がロシア機と間違えた可能性もある。
いずれにせよ、航空ショーで有名なパイロット、オレクサンドル・オクサンチェンコ大佐はこの撃墜で死亡した。もしオクサンチェンコがいつものSu-27に搭乗していたら、ウクライナはほぼ間違いなく最も有名な彼の機体も失ったことになる。
ウクライナ軍は理論上50機のSu-27を保有しているが、その数を確認するのはますます難しくなっている。番号と迷彩柄の組み合わせは特定のSu-27を識別する最も簡単な方法だが、空軍はそのことを知っており、ボート番号を塗りつぶし始めた。
現在でも時折、特にSu-27、そして23や24といった有名な戦闘機を正面からとらえた公式写真やスマートフォンの動画を見つけることができる。
24のパイロットは訓練飛行で低空飛行し、道路標識をすくい上げたことがある。23のパイロットは現在展開されている戦争の初日、哨戒中にロシア軍のミサイル集中砲火で滑走路が損傷したため、やむなくルーマニアに想定外の着陸をした。
ウクライナのSu-27を正確に数えることは不可能だ。もしウクライナが最大限の努力をしていたら、この強力な戦闘機のうち50機がまだ飛行可能な状態にある可能性がある。
しかし、ウクライナが失ったSu-27はすべて代替できないSu-27だ。そのため、新しい戦闘機がウクライナにとって調達を最も優先すべき武器となっているのだろう。結局のところ、戦争がすぐに終わると信じるに足る根拠はない。
(forbes.com 原文)