健康

2023.04.12 17:30

意外な健康の秘訣? 水シャワーで体を冷やして「ミトコンドリアを増やす」

Getty Images

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温活ブームとは真逆をいく書籍、『体を冷やせば健康になる』(光文社)の著者、ナグモクリニック・南雲吉則氏は、自身のオンラインセミナーで、なぜ体を冷やすと健康になるのか、その種明かしについて語ってくれた。本稿ではその中から、「ミトコンドリアモードを発動させる4つのポイント」について紹介する。
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ミトコンドリアモードを発動させる4つのポイント


わたしたちの活動を支える主なエネルギーは、『ミトコンドリアモード』と『糖質モード』という2つの方法で産生されています。わたしたちの体には、ミトコンドリアモードと糖質モードのどちらも必要ですが、健康長寿を実現させるために選びたいのは、ミトコンドリアモードです。ミトコンドリアモードのスイッチを入れるのは、『有酸素運動』『睡眠』『空腹』『寒さ刺激』の4つが鍵になります。

ナグモクリニック 南雲吉則氏(写真:野口博)

ナグモクリニック 南雲吉則氏(写真:野口博)


有酸素運動:消費カロリーが多い方が痩せるのか?

有酸素運動と筋トレとを比較してみましょう。散歩して180kcal消費した場合と筋トレをして360kcalを消費した場合とでは、実は散歩の方が痩せるのです。筋トレの方が消費カロリーは多くなりますが、無酸素運動なので、筋肉中のグリコーゲンという糖しか燃焼していません。脂肪は酸素がないと燃焼しないので、深呼吸したり散歩したりする有酸素運動の方が実は痩せるのです。
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睡眠:ゴールデンタイムを逃すべからず

ノンレム睡眠は、脳も体も休んでいる状態です。成長ホルモンの作用で寝汗をかいて熱を発生させ、脂肪を燃焼しています。しかし明け方には、レム睡眠に変わり、体温は徐々に下がっていきます。すると脂肪燃焼する代わりに、夢をたくさん見たり、寝返りを打ったりして、脳が活発に働きます。脂肪を燃焼してミトコンドリアを増やすためには、夜10時から夜中の2時のゴールデンタイムの間によく寝て、成長ホルモンを分泌し脂肪を燃焼していくことが大切です。

空腹:低糖質の食生活を送ろう

甘いものを食べると、血糖値が上がります。体は糖質を燃焼してエネルギーを作ろうとしますが、エネルギー源は糖質なので脂肪は燃焼しません。一方で、低糖質であったり空腹であったりすると、血糖値は上がらず、血液の中に糖質がないため、体は酸素と一緒に脂肪を燃焼しようとします。つまり、お腹がグーグーと鳴っているのは、脂肪が燃焼している証です。

食事をする場合のポイントは、おかず食いをし、なるべくご飯やパンなどを控えることです。おやつを食べる場合は、ミックスナッツやチーズにしましょう。食事とともにMCTオイルを摂るのもオススメです。MCTオイルは体の中にケトン体をたくさん作ります。ケトン体は優先して燃焼に回るため、低糖質と同じような効果が得られます。このように低糖質の生活を続けていくと、ミトコンドリアが増え、がんになりにくくなるのです。
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