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2023.02.03

アップルが減収減益、時間外で時価総額1000億ドル消失

アップルのティム・クックCEO( Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

アップルが2月2日に発表した2022年10〜12月期決算は、投資家を失望させる内容となった。売上高は前年同期比5%減の1172億ドル(約15兆円)で、純利益は13%減の299億9800万ドルだった。売上と利益はともにアナリスト予想を下回り、2019年1〜3月期以降で初の減収減益となった。

iPhone部門の売上は8%減の658億ドルでアナリスト予想を下回った。iCloudやAppleTV+などのサービス部門の売上高は6%増の208億ドルだった。

アップルの株価は時間外取引で約4%下落した。時価総額は2日の取引終了時点で約2兆4000億ドルだったが、時間外取引で約1000億ドルを消失した。

アップルの株価は昨年、世界経済の冷え込みを受けて2008年以来で最悪のパフォーマンスを記録し、27%下落した。同社の2022年9月までの1年間の利益は前年比5.4%増で、前年の65%増から大きく低下していた。

この減速の多くは、iPhone 14の需要が投資家の期待を下回り、中国でのパンデミックの関連の規制が製造を圧迫したことによるものだ。しかし、バンク・オブ・アメリカのアナリストのワムシ・モハンは、顧客向けのメモで、アップルが今年後半にMR(複合現実)ヘッドセットを発売すると報じられていることに触れ、株価の上昇が期待できると述べた。

アップルは今年、ティム・クックCEOの報酬を40%以上削減し、目標給与を4900万ドル(給与が900万ドル、株式報酬が4000万ドル)に引き下げた。フォーブスはクックの保有資産を18億ドルと試算している。

アマゾンとアルファベットも2日の取引終了後に決算を発表したが、両社とも利益の伸び悩みを受けて株価を下落させた。フェイスブックの親会社のメタは、1日に決算を発表した後に株価を急上昇させ、マーク・ザッカーバーグの保有資産は120億ドルの増加となった。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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