Mac miniはウェルバランスな据え置き型の入門機
据え置き型のMac miniにはディスプレイやキーボード、マウスなど入出力デバイスの使いやすい組み合わせを自由に選び、生産性を重視した作業環境を構築できる良さがある。M2搭載機は税込8万4800円と安価なので、準備資金に余裕ができた分を周辺機器に投じてもいい。筆者が試したM2 Pro搭載機は価格が税込18万4800円から。オーダーメイドによりCPUとGPU、メインメモリやストレージのスペック強化も図れる。
M2 Proチップを搭載するMac mini。縦横サイズは約20cm
Adobe Photoshopによる画像編集をスムーズにこなしながら、macOS Venturaの新機能であるステージマネージャにより、Microsoft WordやExcelによるファイル作成も同時にすばやくこなせる。27インチのApple Studio Displayは高解像な5K Retinaディスプレイと、空間オーディオ再生に対応するスピーカーシステムを内蔵する。Mac miniに組み合わせると、Apple MusicやApple TV+のドルビーアトモスによる空間オーディオコンテンツが極上の環境で楽しめるパーソナルシアターシステムが完成する。
据え置きタイプのMacには、M1 Ultraチップが選択できるMac Studioもある。本機は価格・スペックともにプロフェッショナル向けのマシンだが、新しいM2シリーズのチップを搭載するMac miniは気軽に選べるデスクトップマシンとして、Macユーザーの裾野を広げる役割を担うだろう。
導入しやすいサイズと価格を実現したMac mini。Apple Studio Displayとの相性がとても良かった
次はM2搭載のiMac? 今年のラインナップを予想
2023年はM2チップがオールインワンのデスクトップモデルであるiMacにも拡大するだろう。M1チップを搭載するiMacが2021年の5月に発売されているので、今年には2年ぶりのアップデートもありそうだ。据え置き型のフラグシップであるMac Proは、現行シリーズの中で唯一Appleシリコンへの置き換えが完了していないモデルとなってしまった。2022年6月のWWDCでは、新しいMac Proの開発が進んでいることが基調講演の中で言及されている。今年のWWDCの前後に何らかの動きがあるのか注目したい。
MacBook AirはM2とM1、新旧チップを搭載するモデルを併売している。M1搭載MacBook Airは3万円安価であることからエントリー層にも好評を博しているようだが、今後アップルシリコンの量産効果により「10万円以下のMacBook SE」的なモデルにラインナップが広がることにも期待を寄せたい。
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