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2023.01.31 17:30

新型コロナ流行は「転換点」、緊急事態宣言はなお継続 WHO

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世界保健機関(WHO)は30日、新型コロナウイルス感染症について、3年前に宣言した「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を継続すると発表した。一方で、パンデミック(世界的大流行)は「転換点」に差しかかっている可能性が高いとの認識も示した。
 
WHOは、ウイルスへの感染やワクチン接種によって免疫を獲得した人の割合が世界全体で高まってきたことで、新型コロナによる死者数が抑制される可能性があるとの見方も示した。
 
半面、新型コロナは依然として「健康や医療制度に大きな被害をもたらし得る危険な感染症」だとも指摘し、感染状況を緩和させる要因があるとしても、ウイルスが残り続けることに「疑いの余地はほとんどない」とした。
 
WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は、昨年の同じ時期に比べると「状況ははるかに良い」としながらも、過去8週間に世界全体で17万人超が新型コロナ関連で死亡しており、なお懸念は残ると述べている。
 
WHOによると、これまでに世界全体で131億回分あまりの新型コロナワクチンが投与され、医療従事者の90%近く、60歳以上の高齢者の60%超が2回以上の接種を受けている。
 
WHOは、「パンデミック疲れ」がコロナに対する人々のリスク認識の低下を招いており、その結果、マスク着用や対人距離の確保といった公衆衛生対策に従う人が少なくなっているとも言及した。
 
米疾病対策センター(CDC)によると、米国内の新型コロナ死者数は今月25日時点で1日平均537人と、前の週から4.9%減った。感染者数も減少傾向にあるものの、オミクロン株のひとつで感染力が強い「XBB.1.5」が急速に広まっており、月末までに感染者の半分超がこのウイルスに感染していると推測されている。
 
スイスの製薬大手ロシュは先週、XBB.1.5に対応した新しいPCR検査試薬の開発を進めていることを明らかにしている。
 
forbes.com 原文

編集=江戸伸禎

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