アマゾンは先ごろ、米国内のプライム会員向けに提供する月額5ドルの「RxPass(アールエックス・パス)」サービスを開始すると発表した。このプログラムは、処方された医薬品を容易に入手し、無料で配達してもらうことができるというもの。
呼吸器内科医であり、オンライン薬局「アマゾン・ファーマシー」の最高医療責任者(CMO)であるヴィン・グプタはアマゾンのウェブサイトへの投稿で、次のように説明している。
「RxPassにより、プライム会員は一律5ドルの低料金で、アマゾン・ファーマシーが用意する一般的な症状の治療のための80種類以上のジェネリック医薬品(後発薬)のなかから、必要な処方薬を入手し、自宅の玄関前まで無料で配送してもらうことができます」
実際に同社は、まさにリアルなペインポイント(解決が困難な問題)を解決しようとしている。RxPassが提供する医薬品を必要とする米国の人々は、非常に数多くにのぼる(アマゾンの推計では、約1億5000万人)。
そして、多くの人たちにとって、それらの医薬品を手に入れることは簡単なことではない。大抵は医療保険の自己負担分の支払いを済ませ、給付金請求を行い、処方薬が用意できるのを待って実際に薬局に出向き、薬を受け取るという面倒な手順を踏まなければならない。RxPassはこうした障壁の多く、特に保険に関連する要素を効率的に取り除こうとするものだ。
そして、アマゾンのオンライン薬局は、充実したカスタマーサービスを提供するものでもある。サポートセンターに電話をすれば、利用者は医療従事者と直接、やり取りをすることができる。すべてがスムーズに進めば、自宅に薬を届けてもらうことができる。