Job総研は、全国の20代から50代の会社に勤務している男女874人を対象に、この調査を行いました。フルリモートを含めて週3日以上がテレワークという人は全体の58.4パーセントで、昨年よりも増加しています。そんななかで興味を惹くのは、テレワーク中に仕事をサボったことがあると答えた人が65.4パーセントだったことと、86.7パーセントの管理職はそれを黙認しているという事実です。
管理職は、お気楽なテレワーカーとは裏腹に、さまざまな苦労を抱えています。管理職がテレワークで難しいと感じているのは、コミュニケーション(37.6パーセント)、業務進捗の管理(20.1パーセント)、業務量の管理(13.5パーセント)となっています。また、リモートではハラスメントと受け止められないように多少気を遣っているとの意見もありました。微妙な気持ちが伝わりにくい環境では誤解も生じやすいのでしょうか。「厳しくマネジージメントすることもできるが、サボりなどはある程度黙認している」というのも、ひとつの管理対策と言えるのかもしれません。
サボっていようが必死になっていようが、やるべき仕事を熟していさえすれば問題ないわけで、むしろ適当にサボりながら気楽に一定の成果を上げているほうが生産性は高いと言えます。Job総研室長の堀雅一氏も、「個人のペースで業務を進められることから働き安さを感じているといった印象」と分析しています。上司もそこを理解しているのでしょう。
コミュニケーション不足は、一般の社員にとっても大きな問題です。「雑談ができず相手の心理がわからない」と感じている人が多く、「対面同様のコミュニケーションを取るのが不可能なので、どうしても関係が希薄になる」という意見もあります。しかしこれは、時を待たずして技術が解決してくれる問題です。そうなれば、ますますテレワークがやりやすくなり、仕事がやりやすくなります。やがて職種によっては、テレワークが基本となる日が来ることでしょう。
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