経営・戦略

2023.02.02 12:30

AI翻訳などヒット連発 ポケトークCEOがユーザー目線でいられる理由 #2

ポケトーク代表取締役社長の松田憲幸

その3:クリエイティブは妥協しない

──CM制作について、何かクリエイティブの設計などでポイントはありますでしょうか。
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CMはクリエイティブが全てです。そこが失敗したら全ての意味がなくなってしまう。

なのに、ここをケチってしまう会社が多いんです。先ほどのCMに起用するタレントの議論と同じで、クリエイティブ費って結構コストが上下するからケチりやすいんですよね。でもCMの場合、実際には以降の電波代の方が遥かに金額割合は大きいです。

その費用の足し算と、効果の掛け算は間違えないようにしないといけません。
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 CMのクリエイティブって、もちろん製品の売れ行きにも関わるのですが、その会社の印象をも決めてしまいますよね。

経営者としては、もちろん製品もすごく重要ですが、その製品を作って売る「人」が何より一番重要です。つまり、いい人を採用することが、経営において最も重要なことだと思うのですが、採用においてもCMのクリエイティブの影響って凄く大きいのです。

──採用への間接的効果も見込んでクリエイティブに投資すべきだということでしょうか。

いや、むしろそれが最大の効果と言っても過言ではありません。

あの「特打」のCMには相当お金を使いましたが、結果的に一番の効果は「特打」の利益ではなく、あのCMを見て入ってきてくれた世代の人材です。

2001年に入社した小嶋が今の社長ですし、現CTOの川竹もCAOの田岡も‥あのCMを打ってなかったら誰も入社してないんじゃないでしょうか(笑)。

将来の幹部を採用できるぐらいの力がCMにはあるし、だからこそクリエイティブをケチってダサいCMを作ってしまっては会社自体のイメージも損なってしまう。

大々的にマーケティングをやると決めたからには、商品だけではなく会社のブランドを作る、くらいの覚悟は必要不可欠だと思います。

文=伊藤紀行 提供元=DIMENSION NOTE by DIMENSION, Inc. 編集=露原直人

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