2022年の米国のEコマース売上高は1兆900億ドル(約142兆円)に達し、そのうち第4四半期の売上高が3322億ドルを占めていたというデータを、コムスコアはフォーブスに開示した。ただし、この金額には旅行カテゴリが含まれておらず、仮に含まれていた場合は数千億ドルの売上が追加されることになる。
売上高の増加を牽引したのはモバイルで、デスクトップの取引の2倍の成長率を記録したという。コムスコアは最新レポートのState of Commerceで、次のように述べている。
「第4四半期に見られたデジタルコマースの18%という高い成長率は、主にモバイルが前年同期比26%増となったことに起因している。Eコマースの売上高に占めるモバイルの割合は、数年間の間30%台前半で推移した後、現在は40%に達している」
売上高上位5つのカテゴリは次の通り。
食料品/ベビー用品/ペット: 2190億ドル
アパレルおよびアクセサリー:1750億ドル
コンピュータと周辺機器:1170億ドル
家電製品:850億ドル
家具・家庭用品:760億ドル
急成長している5つのカテゴリは次の通り。
イベントチケット:75%成長
デジタルコンテンツ :60%成長
アパレルとアクセサリー:37%増
ビデオゲーム、アクセサリー:31%増
ホーム&ガーデン: 25%増
米国のEコマースの成長は、引き続き加速しているとコムスコアは述べている。2013年からの4年間の売上高の伸びは1290億ドルだったが、次の4年間でその約2倍の2640億ドルが新たに追加された後、パンデミックの2年間で、さらに3000億ドルが追加されたという。
2022年の注目ポイントの1つは、イベントチケットの売上高が前年比75%増という大幅な伸びを記録したことだ。チケット販売は特にオンライン化が進んでおり、2019年時点では、まだ対面でのチケット購入が売上の半分以上を占めていたが、現在は90%がオンライン販売という。
大幅な成長を遂げたもう一つのカテゴリは食料品で、2018年から2022年末までの4年間で333%の上昇となった。2018年第4四半期に米国人が食料品のEマースに支払った金額は150億ドル弱だったが、2022年第4四半期には640億ドルに達し、その約半分がモバイルからだった。
一方、ソーシャルコマースも成長しており、フェイスブックでは小売業者やブランドのスポンサー付きコンテンツへのエンゲージメントが153%増加し、インスタグラムでは175%増加したとコムキャストは述べている。TikTokも消費財カテゴリーの「アクション」が33%増加し、小売店とのダイレクトなエンゲージメントが150%増加したという。
興味深いことに、TikTokユーザーの86%がアマゾンを利用している、もしくは少なくともアマゾンのサイトを訪問したことがあるユーザーだという。ソーシャルコマースは、小売のエコシステムの中でより大きな役割を果たすようになっているとコムスコアは結論づけている。
(forbes.com 原文)