Foundry(ファウンドリー)の第22回CIOアンケートでは、回答した837人のうち77%が、経済状況によって自分の役割が重要なものとなり、組織内の変化を最も明快に推進する立場になったと述べている。CIOたちが今後3年間に注力するとした活動のトップ3は、ビジネスイノベーションの推進、ビジネスプロセスの再設計、インフラとアプリケーションの近代化だ。
ほとんどのCIO(85%)は、自分たちの役割がデジタルとイノベーションに重点を置くようになってきていると考えている。また70%がサイバーセキュリティへの関与が今後1年間で増加すると予想し、半数強(55%)もデータ分析、データプライバシー/コンプライアンス、AI/機械学習への関与が増加すると予想している。
今やCIOの役割には、テクノロジーとビジネスの両方により深く入り込み、インスピレーションを得て、洞察を行うことが求められている。Cisco(シスコ)のCIOであるフレッチャー・プレビンは、同社のニューヨークオフィスでのインタビューで「CIOの役割は、ビジネストランスフォーメーションのためのデリバリーエンジンであると同時に、技術的な実践力を求めるものに急速になっています」という。「多くの企業が求めているのは、CIOジェネラリストではなく、ビジネスがやろうとしていることをテクノロジーがどのように実現できるかについて深い専門知識を持つITプラクティショナーなのです」
つまり、技術的な専門知識でリードするだけでなく、ビジネスの専門知識でもリードすることを意味する。ITリーダーの68%が、現在、収益を生み出す責任を負っていると回答したが、これは1年前の65%から増加している。Foundryの調査報告書の著者たちは、昨年はサイバーセキュリティがビジネスとテクノロジーの優先事項のトップに挙げられていたが、今年は「より高い効率を追求するための変革が中心だった」と述べている。ビジネス上の取り組みとしては「業務効率の向上」が45%の回答でトップとなっている。自動化や統合化などを通した、既存のビジネスプロセス変革は第3位で、38%の回答者が挙げている。