食&酒

2023.02.02 11:45

老舗お米屋さんが厳選、うまい米コンテスト最優秀は「ゆきさやか」

Getty image

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毎年、お米の品評会は数々行われていますが、京都の老舗お米屋さん八代目儀兵衛が10年前から行っている「お米番付」は、測定機器を一切使わず、厳選された味のプロが食べておいしいと感じた米を選ぶことから、生産者の信頼が厚いといいます。そのお米番付の最終審査会が1月25日に開催され、2022年に生産されたなかで、もっとも「うまい米」が決定しました。

1787年に創業した八代目儀兵衛は、2013年からお米番付を実施しています。今回は、過去最多となる38道府県から178品がエントリーしました。お米番付では、一般的なお米の品評会で使われる食味計は使わず、「人が五感で感じる美味しさ」を追究した実食審査を貫いています。厳格なルールに基づいて炊飯された米の、ツヤ、白さ、香り、食感、粘り、甘さ、喉ごしが審査されます。とくに重視されるのが、ツヤと甘さと喉ごしです。

審査員は、フードコラムニスとの門上武司氏、「祇園さゝ木」店主の佐々木浩氏、銀座「天ぷら 近藤」店主の近藤文夫氏、「鮨よしたけ」店主の吉武正博氏、八代目儀兵衛の橋本儀兵衛氏の6名です。

さて、こうして選ばれた今年の最優秀賞は、北海道上川郡剣淵町の武山昌彦氏が生産した「ゆきさやか」でした。あまり馴染みのない銘柄ですが、ゆきさやかは2016年に登場した北海道の新しいブランド米です。甘みともっちり食感が特徴で、とくに白さが際立っているとのこと。お米の食味は、アミロースとタンパク質が低いほど良いとされていますが、ゆきさやかは北海道の高級ブランド米「ゆめぴりか」よりも低アミロース、低タンパクです。さらに、寒さに強く、食味が安定しているといいます。

もちろん、優れたブランド米であっても、最高の味を引き出すには生産者の高い技術が必要です。お米番付の「有名な産地や銘柄ではなく、うまい米や生産者の技術を未来に継承していきたい」という理念は、そうした生産者を応援するものでもあります。

今回選ばれた上位8種類の米は、2月11日から9月3日にかけて、八代目儀兵衛が祇園と銀座で運営する米料亭八代目儀兵衛にて下記のスケジュールで味わうことができます。

2月11日(土)~2月12日(日)北海道上川郡剣淵町 武山昌彦氏 ゆきさやか
3月4日(土)~3月5日(日)長野県安曇野市 宮澤和芳氏 ゆうだい21
4月1日(土)~4月2日(日)岐阜県高山市 森本久雄氏 コシヒカリ
5月13日(土)~5月14日(日)長野県松本市島内 清水久美子氏 風さやか
6月3日(土)~6月4日(日) 福島県南会津郡南会津町 湯田裕樹氏 ゆうだい21
7月1日(土)~7月2日(日)石川県金沢市 宮村厚志氏 にこまる 
8月5日(土)~8月6日(日)黒澤拓真氏 夢ごこち 
9月2日(土)~9月3日(日)福岡県朝倉市屋永 北嶋將治氏 にこまる

優秀賞以下の生産者と銘柄については、こちらをご覧ください。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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