現時点では、自らをデータ駆動型(データドリブン)と考える組織はわずか24%、データ文化と呼べるものを持つ組織はわずか21%に過ぎない。ダベンポートとビーンは「データの人間的側面は、依然として企業にとっての課題だが、データリーダーと彼らが仕える組織は、これらの問題をより重視するようにパラダイムを変えることには消極的なようだ」と述べている。「最近の調査では毎年、データ駆動型組織になるための主要な課題は、技術的なものよりも、文化、人、プロセス、組織などの人的なものであるとの回答が大多数となっているが、その目標に向かってほとんど前進できていない」
CDOの新たに生まれた役割は、今後どうなっていくのだろうか。CDOは、分析を行ったり人工知能を監督するだけでなく、ビジネスとの架け橋となり、リーダーや専門家がデータ資産を最大限に活用できるよう支援する必要がますます高まっている。ダベンポートとビーンは「この10年ちょっとの間に起こったCDOの役割の進化は、主要な企業や組織におけるデータと分析の導入と適用には不可欠だった」と指摘している。「CDOの役割は、収益成長、事業拡大、顧客獲得とサービスに関わる『攻め』の活動により重点を置くようになり、分析の責任を組み込むように進化している」
だが彼らは「これまで以上に多くのCDO/CDAOが大手企業の最高レベルの意思決定機関に席を占めているにもかかわらず、平均在職期間は20~24カ月」で、CDOの離職率が依然として高いことを指摘している。
(forbes.com 原文)