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2023.01.26

サウジの石油大手から18.5億円調達の日本企業「テラドローン」の野望

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Getty Images

サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの投資部門が、ドローンによる測量などを行う日本企業「テラドローン」に出資することが1月24日、明らかになった。

サウジアラムコは投資部門のワエドベンチャーズ(Wa'ed Ventures)を通じて、テラドローンに1400万ドル(18億5000万円)を投資し、テラドローンはその資金で子会社の「テラ・ドローン・アラビア」を設立する。この子会社は、サウジアラムコに石油ガス検査サービスを提供すると同時に、現地での雇用を創出し、中東でのドローン産業の発展を加速させると両社は述べている。

産業用ドローンサービス企業として世界2位の評価を得たテラドローンにとって、新子会社は世界展開をさらに進める機会となる。同社は現在、10カ国でドローンとアーバンエアモビリティ(UAM)ソリューションを提供している。

「今回の出資は、我々の業績が世界的に認められたことを示す最新の例であり、テラドローンを世界のイノベーショントラックの最前線に導き、我々のチームへの期待を高めるものだ」と、テラドローンの創業者でCEOの徳重徹は声明で述べた。

また、同社のCOOの関鉄平はフォーブスの取材に、「当社が持つドローンのソフトウェアとサービス、そしてUTMsystemが評価された。当社は、石油・ガス会社に完全なバリューチェーンを提供できる唯一のグローバル企業だ」と述べた。

テラ・ドローン・アラビアのもう一つの重要なプロジェクトは、この地域の安全で効率的な空の移動を支える無人交通管理(UTM)システムの開発だ。テラドローンは、欧州と北米で強固なプレゼンスを持つUTMテクノロジー企業のユニフライの筆頭株主でもある。

サウジアラムコの動きは、石油・ガスラインの点検にドローンなどの先端技術を活用し、石油への依存を下げながら経済の多様化を目指すサウジアラビア政府のイニシアチブ「ビジョン2030」に沿うものだ。また、NEOMと呼ばれる遠大なプロジェクトには、複数の地域にまたがる未来都市の建設が含まれており、テラドローンもこれを支援する。

ワエドベンチャーズのマネージングディレクターのFahad Alidiは、「我々は、UAM技術がこの地域の新興テクノロジー分野として急速に普及すると予測しており、テラドローンは、地域全体で彼らのイノベーションをローカライズするのに適した立場にある」と語った。

テラドローンがサウジアラビアに新たな子会社を設立する一方で、同社のグループ企業の「テラインスペクショニアリング(Terra Inspectioneering B.V.)」も成長を続けている。オランダに拠点を置く同社は、主に石油・ガス業界向けに貯蔵タンクなどの検査サービスを提供しているが、食品・飲料や電力などの分野にも進出している。

forbes.com 原文

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編集=上田裕資

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