先にロンドンの高等法院に出された訴状では、ロンドンのウエストエンドにあるビルに2011年から入居しているツイッターがオフィスの賃料を支払っていないとされていると複数のメディアが報じた。
ツイッターは当該のビルにまだ入居しているものの、同社の看板やロゴはすべて撤去されたとデイリー・テレグラフは報じた。
今回のニュースの前日には、ツイッターのサンフランシスコ本社が入っているビルの所有者が2022年12月と1月の家賃を支払わなかったとして680万ドル(約8億8680万円)を求めて同社を訴えていた。マスクは昨年10月にツイッターの買収を完了して以来、従業員数を半分にするという大規模な解雇などいくつかの大幅な経費削減を行っている。
ツイッターはForbesの問い合わせにすぐには応じなかった。
マスクが440億ドル(約5兆7380億円)でツイッター買収を完了してから2カ月後の昨年12月に、ニューヨーク・タイムズはツイッターが全オフィスの家賃を複数週間滞納していると報じた。ロンドンでの訴訟は、サンフランシスコのダウンタウンのカリフォルニアストリートにある商業ビルの所有者が、13万6000ドル(約1770万円)以上の賃料の滞納があるとしてツイッターに対して訴訟を起こしてから1カ月もたっていない。訴訟を起こす前にこのビルの所有者は債務不履行になる前に5日の支払い猶予を与えると同社に通知した。同社は先週、最近立ち退いたシアトルの商業ビルの賃料を支払っていないとして再び非難を浴び、ビルの所有者は同社に対して金額は記載していないものの別の訴訟を起こした。
昨年末、マスクは同社の従業員7500人の約半数を解雇した。報道によると、こうした人員削減は同社の世界中の従業員に影響を及ぼし、そこにはプラットフォーム上の誤情報に関するポリシーを担当する全チームの大部分も含まれたとされている。前CEOのパラグ・アグラワルとCFOのネッド・シーガルもマスクの買収後すぐに退職した。先月プライベートジェット会社が起こした別の訴訟では、Twitterがチャーターした2便の代金20万ドル(約2600万円)近くを支払わなかったのは契約違反だと訴えた。
マスクはツイッター買収に費やした資金の一部を回収するため、また主にコンテンツのモデレーションに関する懸念から数百社にのぼる広告主がツイッターのプラットフォームから広告を削除した後、ツイッターのサンフランシスコ本社にあった同社を象徴する青い鳥の像などの記念品もオークションに出していた。青い鳥の像は先週10万ドル(約1300万円)で落札された。
(forbes.com 原文)