恋愛や婚活を目的としたマッチングアプリとは完全に異なり、ビジネスに役立つ人脈づくりに特化したものである。
ビジネスでの人脈づくりといえば、従来は、知人の紹介や異業種交流会など、オフラインでの交流がメインであった。オフラインでの交流は、時間や場所の制約がかかったり、相手とのタイミングが合わなかったりなど、自分の望む形で自由に人脈を作れるとは限らない。
しかし、ビジネスマッチングアプリを利用すれば、オンライン上で、いつでもどこでも、自分の好きな裁量で、人脈づくりに動くことが可能だ。
その利用目的は、営業や採用、情報交換やビジネスパートナー選びなど、多岐にわたる。従来であれば繋がる機会がないような人と出会い、ビジネスの可能性を広げられることは大きな魅力である。
他方で、上記のような具体的なビジネス行為に帰着せずとも、人と気軽に繋がるということを目的に利用できるビジネスマッチングアプリもある。
AIビジネスマッチングアプリ『yenta(イェンタ)』
AIビジネスマッチングアプリ『yenta(イェンタ)』だ。『yenta(イェンタ)』は、アトラエが提供しているビジネスマッチングアプリで、2016年に登場して以来、順調にサービスを拡大している。
恋愛向けのマッチングアプリと同様、yentaでは主に、利用者同士が互いに興味を示した場合にマッチングが成立する。マッチング成立後はメッセージでやり取りし、zoomなどオンライン上で交流したり、対面で会う日程を決めたりなど、自由な使い方ができる。
もちろん、人とつながるだけではなく、マッチングしたその先に、ビジネスの可能性は無限に広がっている。すぐに営業や採用に直結する場合もあれば、数年後にたとえば起業した際に、その出会いが活かされるという場合もあるだろう。
「おせっかいな口うるさいおばちゃん」?
Yentaという名前は、「おせっかいな口うるさいおばちゃん」という意味の英単語からきている。お互いに「会いたい」と思っている、あるいは本人たちすら気付いていない、相性のいい人同士をちょっとしたおせっかいによって出会わせてあげること─それを生きがいにしているおせっかいなおばちゃんをイメージし、命名したという。
実際に、yentaは「相性のいい人同士」を出会わせてくれるシステムも手がけている。利用者の会いたい人、大切にしている人の嗜好性や関係性のデータを解析することで、利用者が「今会うべき人」を抽出し、その人と自然な形で会える機会をレコメンドするアプリケーションを開発しているという。
コロナ禍を経て、オンライン上での人との交流が活発化しているいま、ビジネスマッチングアプリが今後どのように需要を拡大していくのか、注目したい。