AI

2023.01.25 10:30

AIの推進を邪魔し続ける企業データの「スキマやズレ」

データ品質に関していえば、組織はデータ資産を監視するためのプロセスに焦点を当てる必要がある。チャダは「既存のデータは、複数のデータベースやデータウェアハウスに散らばっていることが多く、重複や異常値、無関係なデータポイントが含まれていることがよくあります」という。「また、既存のデータセットの中にはギャップがあります。組織は、データのクリーニングとラベルづけを行うためのより良いツールを必要としています。データの品質が悪いと、結果が不正確になったり、モデルの動作に一貫性がなくなったりして、顧客や社内の関係者からの信頼が得られにくくなります」

データギャップが解消されれば、企業はAIを推進するためのビジネスケースを構築し始めることができる。「AIが普及するにつれ、業界を問わず、多くのビジネスユースケースが成果を上げています」とチャダは付け加える。「たとえば、創薬のスピードアップによる製品イノベーションの促進や、複雑な交通状況の中を移動するための自動運転車の訓練などがその例です。AIは、金融詐欺対策や産業機器の計画外ダウンタイム削減などを通して、企業のリスク軽減を支援しています。また、AIがレコメンデーションエンジンによってコンテンツエンゲージメントを促進したり、AIが人間のエージェントを支援することによって顧客サービスを向上させたりすることで、消費者はユーザーエクスペリエンスの向上を実感しています。そして、AIはコンピュータビジョンによって製造業を支援することで、全体の効率と安全性の向上に大きく貢献しています」

情報開示:過去1年間、私は独立したアナリストの立場で、この記事で紹介したAWSのプロジェクト作業を実施している

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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