宇宙

2023.01.24

史上最大級7.6kgの巨大隕石を南極で発見

Maria Valdes

国際研究チームが、質量7.6kgの隕石を南極から持ち帰った。

「隕石に関して、サイズは必ずしも重要ではなく、小さな微小隕石であっても驚くべき科学的価値を持つことがあります。しかしながらこれほど大きな隕石の発見は稀なので、非常に興奮しています」とField Museumとシカゴ大学のリサーチサイエンティストであるマリア・ヴァルデスはいう。

ヴァルデスは、過去1世紀の間に南極で採取された隕石4万5000個の中で、これは上位100個に入る大きさだと推定している。

隕石とは、宇宙空間から地球に落下した岩石または金属の断片だ。

「隕石を研究することで、宇宙における地球の存在の理解が深まります。隕石の標本が多いほど、太陽系を理解できるとともに、私たら自身を理解するために役立ちます」とヴァルデスはいう。


7.6kgの隕石を発見した研究者たち。マリア・ショーンベクラー(白のヘルメット)。マリア・ヴァルデス(緑のヘルメット)。前田凌雅(黒のヘルメット)。ヴィンシェン・ドベイ化(オレンジのヘルメット)(Maria Valdes)

その隕石は、研究チームが探索の中で見つけた5つのうちの1つで、現在すべての隕石がベルギー王立自然史博物館で分析されている。ブリュッセル自由大学のヴィンシェン・ドベイ率いる科学者4人からなる調査団は、隕石が落下した可能性のある場所を探すために、最新の衛星画像を用いた。

「未知の場所を探検するのはわくわくする体験ですが、同時に私たちは、地上の現実は衛星画像の美しさよりはるかに困難であるという事実に直面しなければなりませんでした」とドベイはいう。チームは氷原を横断する必要があったが、夏でも南極の気温はマイナス10度ほどしかなかった。


南極の岩石層を歩く研究チーム(Maria Valdes)

南極は隕石を探すには世界で最適な場所の1つであり、そこは不毛の地であるため落下した隕石が風化したり侵食されることがない。この黒い隕石も、白い雪と青い氷河の中ではっきりと目立っていた。氷河は移動しながら隕石を巻き上げることがよくある。

人がおらず工業開発もない南極大陸は、隕石が損傷する可能性も低いが、発見される可能性も低い。

澄み切った空と大きな瞳に願いを込めて。

forbes.com 原文

翻訳=髙橋信夫

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