宇宙

2023.01.23

金環皆既日食から13回の満月まで、今年の月について知っておくべき7つのこと

南半球から見た欠けていく三日月のすばらしい画像。月の表面は宇宙からやってきた隕石が衝突してできたクレーターでいっぱいだ。撮影には80mm APOリフレクターを使用した(Getty Images)

4. 4回の満月は「スーパームーン」

目に見えるスーパームーンは、近日点の満月であり、月はそのごくわずかに楕円形に歪んだ軌道上の地球に一番近い点にくる。その結果、夜空の月はいつもよりわずかに大きく、明るく見える。地平線の近くに現れたときに見ると特にそうなる。

2023年には厳密な計算上のスーパームーンが4回訪れる。

・2023年7月3日月曜日の「Buck Supermoon(バック[牡鹿]スーパームーン)」
・2023年8月1日火曜日の「Sturgeon Supermoon(スタージョン[チョウザメ]スーパームーン)」
・2023年8月30日水曜日の「Blue Supermoon(スーパーブルームーン)」
・2023年9月29日金曜日の「Harvest Supermoon」(ハーベストスーパームーン)


2016年11月4日、オーストラリア、フリマントルの戦争記念碑の向こうに上るスーパームーンを見る人々。スーパームーンは満月が普段より地球の近くを通過するときに起こり、この日の月は最近70年以上で最も近くに来た(Photo by Paul Kane/Getty Images)

5. 2023年最大の満月は「ブルームーン」

「ブルームーン」は1カ月間で2度目の満月のことで、月が地球を1周するのに29日かかるため数年ごとに起こる。しかし、今夏の「ブルームーン」(8月30日と31日の月の出で見るのがベスト)は、地球に最も近い満月でもあるため今年最高の「スーパームーン」だ!

地球から35万7344キロメートル離れた位置にきたとき、完全な満月になる。

6. 月が木星を隠す

2023年5月17日の夜明け直前、欠けていく輝面比5%の三日月が木星の前を通過する。その後、月は木星を隠す。

月が地球を回る軌道は、地球が太陽を回る軌道(太陽系の軌道面)に対して5%だけ傾いているため、この「食」は時々発生する。米国と欧州の一部でのみ見えるが、容易に見ることができるのは自動追尾望遠鏡を持っている人だけだ。次に起こるのは2026年になる。

訳注:日本からは3月24日に金星食(南西諸島~九州南部、21時ごろ)が見られる

7. 10月には部分月食

北半球の秋で2度目の満月も、地球に隠される。月のわずかな部分が地球の本影に滑り込んで部分月食になる。

これを見ることができる人(今回はヨーロッパ、アフリカ、およびアジアの人たち)にとってはかなり不思議な光景かもしれない。月の約12%だけが「消える」のだから。

訳注:2023年10月29日の部分月食は、日本では明け方の西の空で起こる。食の最大時における東京での月の高度は9度と低い。

澄み切った空と大きな瞳に願いを込めて。

forbes.com 原文

翻訳=髙橋信夫

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