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月が992年ぶりに地球に大接近する理由と意味

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2023年1月21日の新月(写真は2017年の皆既日食「Great American Eclipse」)は過去992年で最も地球に接近する(Getty Images)

2023年1月21日(米国時間)、同日の新月は地球から正確に35万6568キロメートルの位置に来る。Timeanddate.comによると、これは西暦1030年以降で最も地球に近い。十字軍やノルマンディー上陸作戦、北米では初期のバイキングが定住した時期だ。

この「究極のスーパームーン」は、中国の旧正月が始まる合図でもあり、1月23日の日没後に最高の景色を見せる金星と土星の珍しい大接近の最中のこととなる。

なぜ突然月がそんなに近くにくるのだろうか?

新月がこんなにも近くなる理由

月が過去992年間で最も近くにくる。ただし夜空に姿を現すことはなく、天体観測者たちに真っ暗な空を提供する。

このいわゆる「スーパームーン(近地点にある新月)」は「マイクロムーン(遠地点にある新月)」の反対であり、非常に稀な事象ではあるが、通常パターンの1つだ。

この接近した月が地球の潮汐に与える影響は特に強くなる。地球と同じ側にある太陽の影響と相まって、1月20~25日の間、沿岸地帯には「キング」タイドと呼ばれる最大級の大潮が起きる。ピークは1月23日だ。

月の地球周回軌道

月が地球を回る軌道はわずかに楕円であるため、月ごとに近くなる点(近地点)と遠くなる点(遠地点)がある。近地点では空の月が平均的サイズより少し大きく見え(スーパームーン)、遠地点では少し小さく見える(マイクロムーン)。

今週末の近地点での新月が特別であることに気づいたのは、Timeanddate.comの宇宙物理学者で科学コミュニケーターのグラハム・ジョーンズで、彼は地球と月の距離が最も近くなる新月を探して、2000年以上の期間について調べ上げた。その結果、地球からの距離が35万6570キロメートル以下になる新月を3つ発見した。1030年、今週末、そして2368年だ。

つまり今週末の新月は、1030年以来の最接近であり、1337年間で最も近い新月ということになる。

今週末の新月と旧正月

そこには見るものも観察するものもないが、今週末の新月という出来事には文化的な意味がある。中国の旧正月と「Year of the Rabbit(うさぎ年)」の始まりを意味しているからだ。

中国で数千年間祝われている旧正月は、太陰暦(月の周期)と太陽暦(地球が太陽を1周する期間)の両方を使用する複雑なカレンダーに基づいて日付が計算される。

中国では毎年旧正月に十億人を優に超える人たちが花火やパレードで祝福し、お金の入った赤い封筒を交換する。

新月とは何か?

満月の反対である新月は、月は地球と太陽のほぼ中間に位置することになる。これは最初の月相だ。この期間、太陽と地球はそれぞれ月の反対側にあり、月と太陽はほぼ同一線上に並ぶ。月が正確に地球と太陽の間にきたときに、日食が起きる。


皆既または部分日食が起きるための月と太陽の位置関係。注記:天体と距離のスケールは一致していない(ESO/M. KORNMESSER)

地球と月の距離が日食に与える影響

日食のとき、月と地球の距離は特に重要だ。地球に比較的近ければ、月は太陽の円盤を完全に隠すことができて皆既日食になる。次の皆既日食は2023年4月20日にオーストラリア、東ティモール、および西パプアで見ることができる。

しかし、新月が比較的遠くにあり、その結果小さく見えるとき、月は太陽を完全に隠すことができず、その結果は金環日食(「ring of fire」とも呼ばれる)で、次は2023年10月14日に米国、メキシコおよび南米で見られる。

澄み切った空と大きな瞳に願いを込めて。

forbes.com 原文

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翻訳=髙橋信夫

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