「専制的な指導者」に惹かれてしまう私たちの心理

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どうすれば、専制的リーダーに惹かれることなく、より効率的ではないとしても、より健全で、より協力的なリーダーシップを受け入れられるようになるのだろうか。この疑問に対して、ミロフスカは専制的なリーダーを支持する人たちに次のようなアドバイスを行っている。

1. 自分が何に魅力を感じているのかを振り返れ

多くの場合、私たちのあるリーダーへの憧れは、過去に出会った魅力的なリーダーシップを持つ人物、つまり親、ビジネスパーソン、コーチ、あるいは他の人々が尊敬していた人物像に根ざしている。

2. 個性ではなく、結果を重視せよ

個性ではなく、そのリーダーが持っている資質によって、何が成し遂げられたかに焦点を当てることが有効だ。リーダーが約束した目的を達成できているかどうかを探ってみて欲しい。もし目的を達成できているなら、彼らが下した決断の結果に、プラスよりもマイナスの方が多くなかったかどうかを調べよう。

3. 自分の支持が限られた情報に基いていないかを評価せよ

リーダーに関するすべての情報を把握し、それがその人とリーダーシップの資質について十分に説明しているかどうかを確認する。そうすることで、自分の頭の中にある「理想のリーダー」の原型に合致しているという理由だけで、そのリーダーを支持してしまう可能性を排除することができるのだ。

4. 同じ目標を達成するために、社会的に建設的な方法を検討せよ

専制的なリーダーと同じことを成し遂げながらも、より建設的な性格を持つロールモデルを見つけることは、世界にとって良いことだろう。信頼できる人に任せられるだけでなく、世界観をポジティブな方向へ向けることができる。

ミロフスカは「自己認識と振り返りがポイントだと考えています。これは、人々が無意識に持っているリーダーの原型を意識的に再定義するのに役立つのです」と結論づけている。

アガタ・ミロフスカ博士の研究についてのインタビュー全文はこちらから読むことができる。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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