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2023.01.20 12:00

FTXが取引所ビジネス「再始動」の可能性、新CEOが発言

FTX創業者のサム・バンクマンフリード(Getty Images)

FTX創業者のサム・バンクマンフリード(Getty Images)

経営破綻した暗号通貨取引所FTXの再編を手がける破産弁護士のジョン・J・レイ3世は1月19日、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューで、取引所の事業の再開が可能かどうかを検討すると述べ、昨年末に突如崩壊したFTXが想定外の復活を遂げる可能性を示唆した。

サム・バンクマンフリードに代わりFTXのCEOに就任したレイは、関係者が「ビジネスとして成立すると思われるものを特定した」と話し、取引所の復活を検討するタスクフォースを立ち上げたと述べた。

事業の復活が本当に可能かどうかは不明だが、レイは同社がまだデータを精査しており、さらなる資金を回収しようとしていると語った。FTXは、約55億ドル(約7000億円)の資産を取り戻したが、今もなお30億ドル以上の負債を抱えているとされる。

同社はまた、プラットフォームを売却するか、資産をできるだけ早く清算することを検討しているとレイは述べた。

2001年に経営破綻したエンロンの破綻処理の陣頭指揮をとったことで知られるレイは、FTXの前CEOのバンクマンフリードを批判し、「彼は私がまだ知らないことは何も話していない。我々は彼と対話する必要はない」と語った。

バンクマンフリードはツイッターでこの発言に反応し、「レイがようやく取引所を元に戻そうとリップサービスをしてくれて嬉しい」と述べ、FTXの米国部門には顧客に資金を戻すための十分な流動性があると主張した。

フォーブスはFTXの代理人を務める法律事務所の1社のサリバン&クロムウェルにコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。

FTXは昨年11月、競合のバイナンスがFTXトークンをすべて売却したことで始まった流動性の危機を受けて突然破産を申請し、ずさんな経営体制が表面化した。連邦検察は、バンクマンフリードがFTXの顧客資金を姉妹会社のアラメダリサーチを救済するために不正流用したとして、電信詐欺とその共謀など合わせて8件の罪で起訴した。

FTXの評価額は、設立からわずか3年未満の2022年1月に320億ドルとされていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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