北米

2023.01.21

どうなるドラッグストア?米国、大手ではウォルマートがトップ5に食い込む

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店舗数と推移

大手ドラッグストアでは店舗の閉店が常態化しており、大手小売業者がデジタル化へ注力し、ヘルスケアサービスへの参入を拡大している中で、数年にわたり拠点の統廃合が行われています。Walgreensは2021年8月31日現在、8965店舗を運営していますが、2020年の9021店舗からは減少しています。同社は近年、店舗の統廃合を進めており、過去5年間で数百店舗の閉店(買収したRite Aidの一部店舗を閉鎖することが中心)を行っています。

同様に、CVS Healthは、2020年末の9962店舗に対して、2021年12月31日時点で9939店舗を運営しています(Target内の店舗を含む)。同社は店舗を、プライマリーケアクリニック、ヘルスハブの充実、従来の薬局の3つの形態に分類し、消費者ニーズ、オムニチャネル・ショッピングの需要拡大、米国人口の変化などに基づいて店舗を再構築しようとしています。Rite Aidは2021年2月時点で2461店舗、2022年2月時点では2510店舗を運営しています。

図7. Walgreens、CVS Health、Rite Aidの店舗数(決算期末時点)


(図内の訳、コメント「Walgreensはここ数年で店舗の統廃合を進めている」)
※各社の決算期は、Walgreensが8月31日、CVS Healthが12月31日、Rite Aidが2月28日。
出典:S&P Capital IQ/各社企業レポート

消費者の購入先と購入品

2022年8月8日に実施されたCoresight Researchの調査によると、過去3カ月間にドラッグストアや薬局で買い物をしたことがある人は約69.0%に上りました。その中でも、CVS Health、Walgreens、Walmartの3社が買い物先としての上位小売業者でした。

調査によると、米国人口の90%がドラッグストアや量販店から5マイル以内の場所に住んでおり、アクセスの良さが購入先として上位を占めている主な理由だと思われます。

図8. 2022年8月までの3カ月間にドラッグストアや薬局で買い物をしたことがあると回答した消費者の購入先(回答者の割合)


(図内の訳、コメント「ドラッグストアや量販店は、医薬品やその他健康に関する商品、および美容品の購入先として最も利用されている」)
対象:2022年8月8日までの3カ月間にドラッグストアまたは薬局で買い物をした18歳以上の米国人回答者313名
*KrogerのバナーにはCity Market、Dillons、Fred Meyer、Fry、Kroger、Ralphs、Smith Foodsを含む。
**Ahold Delhaize のバナーには、Food Lion、Giant、Hannaford、Stop & Shopを含む。
出典:Coresight Research
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文=RxR Innovation Initiative

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