本記事では、米国のドラッグストア市場の規模と成長、その拡大を牽引する重要な要因について説明しています。また、同市場のパフォーマンスと展望、オンライン市場、競合状況、イノベーター、2022年以降に注目されるテーマについても分析しています。
市場規模と機会
Coresight Researchでは、米国ドラッグストアの市場規模は、パンデミックの影響を受けた2021年の前年比7.1%増に続き、2022年は2.0%増と予測しており、2022年度からのドラッグストア売上高の前年比成長率は順調に上昇すると見ています。2022年から2023年初めにかけては、新型コロナのワクチン接種や検査が一段落することで売上が減少し、ドラッグストア市場の成長は鈍化するとみられています。さらに、パンデミック時に需要が急増した一般医薬品や衛生用品の売上も減少するため、ドラッグストアチェーンが生み出す大きなフロントエンドの売上も減少するとみています。それでも、2022年の同市場の売上高は2020年比で9.3%増加すると予測しています。
2022年から2026年のドラッグストア市場の年平均成長率は2.5%と予測していますが、成長を促進する要因としては、拡大する消費者需要に対応し、より収益性の高いビジネスモデルを形成することで、様々なデジタル化プログラムを採用することが期待されるためです。
図1. 米国ドラッグストア総売上高(左軸:10億米ドル)および前年比(右軸:%)推移
(図内の訳、コメント「2022年度以降、ドラッグストア売上高の前年比成長率は順調に上昇する見込み」)
出典:米国国勢調査局/Coresight Research