オークションを監督するヘリテージ・グローバル・パートナーズによると、高さ約1.2メートルの青い鳥の像は、1月18日午後1時50分(米東部時間)に10万ドル(約1280万円)で落札された。
この像は、今回のオークションで販売されたアイテムの中で最高額となった模様で、2位のライトアップ可能な青い鳥のロゴの落札額を1万7000ドル以上上回ったという。
出品されたアイテムには、オフィスやキッチンまわりの備品が含まれており、ビールのサーバーや食品乾燥機、ピザオーブンがそれぞれ1万ドル以上で落札された。さらに数十万個のマスクや、4000ドル以上で落札された防音仕様の電話ボックスなど、ツイッターのオフィスカルチャーの遺物と思われる品々が揃っていた。
今回のオークションは、ツイッターを440億ドルで買収したその日に幹部の大半を解雇したイーロン・マスクによる大規模な企業再編を受けて実行された。マスクはCEOに就任後の数週間で、ツイッターの従業員の半分以上を解雇し、同社の財務内容がエンジンに火がついたジェット機のようだと主張し、「狂ったようなコスト削減」を開始した。
ツイッターは、データが公開されている最後の四半期である2022年の第2四半期決算で2億7000万ドルの損失を計上し、売上高の約12億ドルの9割を広告が占めていた。複数のメディアの報道によると、同社の直近の収益は前年比で約40%減少したとされるが、これはマスクがCEOに就任して以来、約500社の広告主が出稿を一時停止したことが主な原因という。
ツイッターが、このオークションで手に入れるであろう数百万ドルは、マスクの巨額の富に比べれば、はした金に過ぎない。1500億ドルの資産を持つマスクは、世界第2位の富豪であり、米国で最も裕福な人物となっている。しかし、マスクの保有資産は、テスラの株価が昨年1年間で63%下落したことで、ピーク時から50%以上も減少している。
フォーブスは、マスクの保有資産に占めるテスラ株の割合を55.6%と試算している。この数値は、ツイッター株の8.2%をはるかに上回っている。
(forbes.com 原文)