働き方

2023.01.24 08:30

「精算が終わるまで帰れない」スパルタ制、経費精算カフェとは

高円寺三角地帯の新名所「経費精算カフェ」

「経費精算カフェ」とは?


「仕事で使った領収書や請求書が溜まっている」「経費精算が全然できていない」

「精算が面倒」など、誰もが1度は経費精算の壁に当たったことがあるのではないか。

そんな人たちが一堂に集まり、黙々と経費精算をする「経費精算カフェ」なる新(珍?)名所が、高円寺三角地帯(座・高円寺」の少し先)にある。



経費精算する人しかいないので、店内は緊迫感と一体感があり、その独特の雰囲気がとても捗るそうだ。

また、全席電源コンセント付き、スキャン機材無料貸し出し、高速Wi-Fi、ホットドリンク飲み放題、など設備面でも充実している。

経費精算をするには完璧な環境

こちらのカフェの店長は税理士なので、分からないことはその場で質問する事ができる。また、ScanSnapが常備されているため、レシートや領収書が一気にPDFスキャン可能だ。


6カ月分の溜まった領収書をスキャンする利用者


自前のスキャナを持参する利用者も

他にも下記のようなサービスがある。

・税理士の店長による「フリーランス向け確定申告ミニセミナー」

・PFU製ドキュメントスキャナー「ScanSnap iX1600」を利用可能

・ホットドリンク飲み放題(ドリップコーヒー・紅茶・日本茶など)

・全席電源コンセント/USB高速充電器付き

・高速Wi-Fi(2.4GHz/5GHz)

・全席お尻が痛くならないジェルクッション

・マウス/USB-C電源アダプター無料レンタル

・ソフトドリンク&アルコール(別料金:店内にてオーダー可能)



「経費精算カフェ」のルール


そんな「経費精算カフェ」にはいくつかのルールが存在する。

・「経費精算」を目的とした人しか入店できない

・入店時に店長に「経費精算」の目標を宣言すること

・立てた目標に到達するまで退店できない



目標を達成した後は、アルコールを飲みながら、店長や客同士で質疑応答など会話を楽しむことができ、経費精算を通して充実した時間を送ることができる。

店長である税理士の脇田弥輝氏に聞いてみた。


店長で税理士の脇田弥輝氏

──主たる利用者は個人事業主ですか、会社勤めの人の利用もありますか。

当初、個人事業主を想定していましたが、個人事業主だけでなく、会社役員の方もいらっしゃいます。

社長は経費精算を後回しにしがちで、経理から「早く出してください」と言われたりするらしいです(笑)。

──ルールの中でも、「目標達成するまで退店できない」が気になります。これまでに目標達成しなかった利用者はいますか。

提出物を出してもらって私が直にチェックするわけではなく、自己申告なので「達成した」と言われればそれまでなのですが、今のところ、目標達成しない方はいらっしゃいません。「目標より進んだ!」という方も多いです。
次ページ > 利用者同士の交流は?

文=佐藤小春 取材・構成=石井節子

ForbesBrandVoice

人気記事