アジア

2023.01.18 09:30

中国政府がようやく深刻な財政問題を認め始める

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中国政府はようやく自国が抱える深刻な財政問題を認め始めた。1年以上も躊躇した末に数週間前、問題を抱えた不動産部門の規制を緩和する措置を取った。

直近では、中国人民銀行(中央銀行)副総裁の劉国強によると、リスクをコントロールすることを目的とした新しい金融安定化法を発表した。このような措置は一時的には救いとなるかもしれないが、中国経済のより深刻な経済問題と金融市場への反響に対処することはできない。

中国の債務問題の規模は本当に驚異的だ。最新の統計では官民問わずあらゆる経済部門の債務の合計額は51兆9000億ドル(約6660兆円)で、中国の国内総生産(GDP)のほぼ3倍に相当する。

これは中国政府がこのような統計を取り始めて以来、27年間で最高の水準だ。事態は悪化の一途をたどっているようだ。国家金融発展機関によると、地方当局は来年、2024年に新たに約4兆元(約76兆円)の地方債を発行する予定だ。

中国の債務超過は米国が直面している負担をはるかに超えている。2020年時点ではGDPに対する米国の債務総額は中国を上回っていた。しかし2022年半ば時点で、中国の相対的な債務負担は米国より40%多い。

この比較で中国の危険な状況が浮き彫りにならないのであれば、米国などの先進国は相対的に豊かであるため、中国のような発展途上国よりも債務負担が大きく、それを容易に支えることができる傾向があることは考慮に値する。

中国全体の借金の泥沼の元凶は地方政府にあるようだ。地方政府が浪費の政策を取ってきたわけではない。地方政府は中央で計画を立てる者たちの道具になっている。政府の中枢部が最近のインフラ整備計画のような支出計画を打ち出すと、彼らはその資金を調達するために必要な公債の発行を地方政府に課す。

その結果、入手できる直近のデータでは債務は2022年半ばまでに11%増加し、経済の先行き不透明感から民間借入れの控えめな減少を補って余りある勢いだ。
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翻訳=溝口慈子

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