課題は人材不足
Homageが抱える課題の一つは、介護人材の不足だが、この問題は特にオーストラリアで深刻だとされる。調査会社ガートナーのヘルスケア部門のアナリストのシャロン・ハッケネスは、「パンデミックはヘルスケア分野の燃え尽き症候群を加速させ、定着率を低下させた」と述べている。NPO団体「オーストラリア経済開発委員会」の2021年の報告書によると、オーストラリアの高齢者介護業界は今後10年間に少なくとも11万人の労働者不足に直面する可能性があるという。
ハッケネスは、Homageのようなデジタルプラットフォームは、介護サービスへのアクセスを合理化することにより、人材不足の緩和に役立つと述べている。Homageは、オーストラリアのウェブサイトで、同社の介護スタッフが手話を含む93の言語を話すと述べている。
一方、ティーは、医療従事者たちに自社のプラットフォームへの参加を促すために、介護スタッフの福利厚生にも気を配っている。Homageは2020年3月にシンガポールの保険テクノロジー企業Gigacoverと提携し、同社のすべてのプロのスタッフとその扶養家族に医療給付を提供することにした。
さらに、その1カ月後にはパンデミックの打撃を受けたスタッフを経済的に支援するためのファンドを立ち上げた。
「医療従事者は私たちの重要なパートナーであり、私たちには彼らのケアを行う義務もある」と、ティーは語った。
(forbes.com 原文)