米軍がUFOを次々と発見、100件以上の未確認航空現象を記録

国防省が2015年に提供した「Gimbal」と呼ばれる動画の1画面。中央に未確認物体が雲に沿って高く飛んでいるところが見える(Department of Defense)

米国国家情報長官室(DNI)は、100件を超える未確認航空現象(UAP)、別名「UFO」の目撃報告を新たに記録したことを発表した。

DNIは、必要とされているUAPに関する年次報告書を1月12日に密かにオンライン公開した。同文書は、実質的には2021年に公開された最初の主要報告書の改訂版となる。

「国家情報長官室による予備的評価に含まれる17年間にわたるUAP報告活動の中で記録された144件のUAP報告に加え、247件の新たな報告および予備的評価の期間後に発見あるいは報告された119件が登録された」と報告書には書かれている。「この結果2022年8月30日時点のUAP報告は計510件となった」

追加の情報は報告書の機密版に含まれていたもので、当然、一般には公開されていなかった。

2021年報告で分析されなかった366件の新たな目撃例のうち、半数以上は「重要性なし」とされ、ドローンか風船、ゴミなどに分類されている。この結果、明確な説明のない目撃は171件になる。

「これらの未同定UAPの中には、異常な飛行特性あるいは行動能力を示すものがあり、継続的な分析が必要である」と報告書は述べている。

新たな目撃の大部分が、米国海軍あるいは空軍の人員からのものだ。

最新の報告書は、UAP報告の増加を指摘しており、情報機関はこれを「理由の一部はUAPがもたらす可能性のある脅威に対する理解が向上したためであり、飛行の安全性あるいは敵対国の情報収集の脅威、また部分的にはUAP報告の恥ずかしさが減ったことも理由だろう」と考えている。

報告書はさらに、多くの目撃例が「制限空域あるいは機密空域」で起きており「活動中の航空機とセンサーの数の多さと異変を報告することへの注目や誘導があいまって、情報収集バイアス(過小な情報を確信しすぎる傾向)が起きている可能性がある」と指摘している。

 

最初の2021年報告書は議会に命じられたものであり、発行当時は退屈な内容だった。その後2022年の議会委員会の聴聞で、当局はUAP目撃の新たな証拠映像を公開した。

新報告書は、これまでにUAPとの衝突事象がないことも指摘している。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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