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2023.01.14 08:00

JPモルガンを「顧客水増し」で騙したフィンテックFrankの悪行

24K-Production / Shutterstock.com

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JPモルガンは、同社が1億7500万ドル(約226億円)で買収したフィンテック企業「フランク(Frank)」の30歳の創業者が、膨大な数の偽のユーザーリストを作成し、同社を騙していたとして提訴した。

フォーブスの「30アンダー30」の受賞歴を持つチャーリー・ジャビス(Charlie Javice)が、2016年に創業したフランクは、学資の援助を求める学生のローン申請のプロセスを改善するためのソフトウェアを提供し、投資会社アポロ・グローバル創業者のマーク・ローワンなど、著名なベンチャー投資家の支援を受けていた。

昨年末に起こされたこの訴訟は、400万人以上の学生がフランクのツールを用い、連邦政府の援助を申請したという「嘘」を、ジャビスが売り込んだと主張している。JPモルガンが証拠を求めたところ、彼女は実在しない465万人の学生の個人情報を羅列した偽の名簿を作成したとされる。訴えによると、実際には、当時のフランクの顧客アカウント数は30万件にも満たなかったという。

ジャビスは当初、プライバシーの問題で顧客リストを共有できないと主張して、JPモルガンの調査を拒絶したが、その後、数百万件のアカウントをでっち上げたとされる。

しかし、彼女はJPモルガンからの提訴を受けて、JPモルガンを提訴し、同社が「不当な解雇理由」をでっち上げ、彼女が受け取るべき数百万ドルの報酬を拒否しようとしたと主張している。ジャビスの弁護士は、フォーブスに送付したコメントで、「JPモルガンはジャビスの事業を急いで買収した後、プライバシー法を回避できないことに気づき、取引をやり直そうとした」と述べている。

JPモルガンの訴状には、フランクの最高グロース責任者のオリヴィエ・アマールも名を連ねている。訴状によると、ジャビスとアマールらはまず、フランクの社内のエンジニアに偽の顧客リストの作成を依頼したが、彼が拒否したため、「ニューヨーク市近郊の大学のデータサイエンスの教授」に協力を依頼したという。教授は、フランクの顧客のデータを使って、465万件の偽のアカウントを作成し、ジャビスは1万8000ドルを支払ったという。

訴状には教授の請求書のスクリーンショットが含まれている。一方、アマールは、ASL Marketing社から450万人の学生のデータセットを別途購入するために10万5000ドルを支払ったという。フォーブスは、アマールとASL Marketingにコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。
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Written by Alexandra S. Levine and Iain Martin 編集=上田裕資

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