モーニングコンサルトが1月12日に開示した調査データによると、現在、テスラを肯定的に捉える米国の成人の割合はわずか13.4%で、1年前の2022年1月の28.4%との比較で15%もの急落となっている。同社の人気の急落の主な原因は、民主党支持者からの人気を失っていることだ。
民主党支持者の間でテスラを肯定的に捉える人の割合はわずか3%で、12月の10.3%から急落した。マスクは、昨年の中間選挙で共和党に投票するよう奨励したり、大統領候補としてフロリダ州のロン・デサンティス知事(共和党)への支持を表明するなど、大手企業のCEOが通常は避ける党派的な意見を打ち出している。
また、彼はツイッターのCEOとして数千人の従業員を解雇し、大手の広告主を失ったことに加え、偽情報の防止を目的としたガイドラインを緩和し、トランプ前大統領を含む物議を醸す人物のアカウントを復活させた。これを受け、一部のテスラ車のオーナーは、車を処分したり、購入を取りやめることを発表している。
元雑誌編集者でテスラ車のオーナーのジョン・ブルメンタールは、12月28日にロサンゼルス・タイムズに寄稿した記事で、こう書いていた。
「イーロン・マスクの最近の政治的見解のすべてを私は嫌悪しており、この車を持つことがどのような政治的主張として捉えられるのかが心配だ。人々は私のことを、右翼的な環境主義者や、生きる矛盾として見たりしないだろうか? マスクは、ツイッターをネオナチやQアノン信者のための遊び場にして、あらゆるトランプ主義を受け入れ、ヒトラーを称賛するカニエ・ウェストにも生暖かい目で接している」
今回のモーニングコンサルトの調査は、テスラの人気の急落の原因が、マスクの行動にあると明確に特定してはいない。しかし、同社の別のレポートによると、米国成人の間でのマスクの好感度は、2021年2月時点で22ポイントだったが、昨年11月には9ポイントにまで低下していた。
テスラの株価は今年の年初から14%以上上昇し、12日のナスダック市場で123.56ドルで取引を終えた。
(forbes.com 原文)