4人の息子たちのうち、アントワーヌ(45)、アレクサンドル(29)、フレデリック(27)の3人は現在、LVMHグループ内のいずれかの企業の幹部職に就いている。
また、アルノーは今夏、LVMHの株式のうち48%を保有するファミリー企業、フィナンシエールアガシュの組織変更を行い、持分会社(株式合資会社)に変更した。これは、エルメスやミシュランなど同族経営の企業の一部が取る形態で、他社にとっては買収しにくくなるという特徴がある。
この変更もまた、将来におけるグループのガバナンスと、事業所有権の管理を一族にとってより容易なものにするためのものと考えられている。
引退はまだ先?
アルノーは昨年末、長男アントワーヌをクリスチャン・ディオールSEの会長兼CEOに任命した。同社はLVMHグループの株式の41%を保有し、議決権の56%を持つ持ち株会社だ。ただ、LVMHは昨年、内部規則を変更しており、CEOが経営に携わることができる年齢を、75歳までから80歳までに延長した。アルノーの子どもたちのいずれかが、現在の父親のポジションに就くことになるのは、まだしばらく先のことになると考えられそうだ。
(forbes.com 原文)