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2023.01.14 12:30

「細菌を殺す細菌」スプレー 大腸菌など食品への活用に期待

研究者らは、バクテリオファージのスプレーに多くの潜在的な活用法を見出している。

まず、バクテリオファージのスプレーを修正して、サルモネラ菌やリステリア菌など食品汚染を起こしがちな他の細菌を破壊することが可能だ。また食品の収穫や加工、包装面での商業的な応用もできるし、食料品店では陳列棚の農産物に水に加えてバクテリオファージをスプレーすることが可能だ。

さらに、生のレタスや果物など、あらゆるものを殺菌する家庭用消毒製品にバクテリオファージを追加することもできる。

食品の新たな消毒方法を見つけることは、病気予防の観点で重要だ。世界保健機関(WHO)は、汚染された食品を摂取して具合が悪くなる人が毎年約6億人に上ると見積もっており、死亡者は約42万人だ。5歳未満の子どもが感染者の3分の1近くを占め、毎年約12万5000人が死亡している。

バクテリオファージは、世界における食品媒介疾患を減らし命を救う可能性を秘めている。

forbes.com 原文

翻訳・編集=出田静

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