韓国で大ブレークのユーチューバー、「タナカさん」とは何者か

念願のロック歌手としてもデビュー


しかし、ここまで紹介すると、「おや?」と気づいた人も多いかもしれない。実はこの履歴はつくられたもので、それは父親と母親の名前が日本の胃腸薬の商品名であることからもわかると思う。

そう、タナカさんは、日本人ではなく純粋の韓国人で「タナカ・ユキオ」というキャラを演じているコメディアンなのだ。実際の彼は1994年生まれではなく、1983年生まれなので年齢詐称に近い。しかし、1994年生まれといっても通じるほど童顔ではある。

コメディアンとして長い間無名だったため、5年ほど前から「タナカさん」というキャラを演じていたのだが、2022年になってようやくブレーク。「タナカさん」キャラを演じ始めた頃は、日本語はまったく話せなかったが、いちおう勉強してかなり上達したという。流暢ではないがイントネーションがしっかりしていて、かなり日本語のセンスはあるように思える。

昨年11月には人気に乗じて念願のビジュアルロック歌手として「WASURENAI」という曲も発売した。そして、ゲストで他のアーチストのコンサートに参加して歌ってロック歌手としての夢をかなえた。ファンミーティングも開催して大盛況だったという。

そしてついに、今年の1月27日から29日まで、自身のコンサートを開催する予定だ。面白いのは、コンサートのタイトルが「タナカ1st来韓コンサート:コッボダ(花より)TANAKA」である。ちなみに、タナカさんのインスタグラムのフォロワーにはX JAPANのYOSHIKIもいるという。

そして、2022年の韓国を賑わせた似非日本人のタナカさんは、今年もあちこちのイベントで指名が入り(ホスト出身だけに指名されたという)引っ張りだこのようである。

文=アン・ヨンヒ

ForbesBrandVoice

人気記事