例えば、少人数で地方の実行者の工場を見学しに行ったり、国内外の各地で実行者を集めたミートアップに多くの社員が参加したりすることがある。普段デジタルな作業が多いこともあって、このような取り組みは自分たちの仕事や人のつながりを「生」で感じられるいい機会であり、企業カルチャーに非常にプラスになる投資となっている。
そうした取り組みの成果か、社内ではさまざまな勉強会が自発的に生まれており、人事制度や育成制度といったオフィシャルな会社の仕組みではない部分でも、人が育つことにつながっている。これは私にとってとてもうれしいことであり、人事制度の進化とかけ算になっていることを実感している。
コアな価値観に基づいた企業カルチャーがその会社のオリジナリティをつくっている。信念をもってその企業カルチャーに投資をし続けていけば、「財務諸表に表れない競争力の源泉」につながり、足腰の強い人的資本が積み上がっていくことだろう。
中山 亮太郎◎マクアケ代表取締役社長。サイバーエージェントを経て2013年にマクアケを創業し、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」をリリース。19年12月東証マザーズに上場した。