音楽業界を変える「30歳以下のアーティスト30名」サムスミス、FKAツイッグスら

photo-Jamel-Toppin-for-Forbes

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今年もフォーブスが選ぶ「30 Under 30」リストが公開された。このリストは各分野で活躍する30歳以下の重要人物をとりあげるもの。音楽業界からはグラミー賞6部門にノミネートされたサム・スミスをはじめ、「次世代のビョーク」と呼ばれるシンガーのFKAツイッグス、「18歳の天才EDMアーティスト」のマーティン・ギャリックスら、次世代を担う音楽家らが選出された。

今回のリストには音楽プロデューサーやレーベルの経営者も含まれている。スウェーデン人プロデューサーのシェルバックはテイラー・スウィフトの最新アルバムの楽曲を手がけたことが評価された。また、ベアハンズをヒットさせたカントラ・レコードの共同設立者ウィル・グリッグズもその功績を讃えられた。全メンバーの名前は下記の通り。


フロリダ・ジョージア・ライン
(Florida Georgia Line)

27歳のタイラー・ハバードと29歳のブライアン・ケリーはまさに30 Under 30を象徴する存在と言える。カントリー、ロック、エレクトロニカ、ヒップホップとポップミュージックを融合させた音楽で一気にスターダムを駆け上った。



photo:Fulvio Maiani for Forbes
photo:Fulvio Maiani for Forbes
アフロジャック(Afrojack)
ラッパー、ピットブルのヒット曲『ギブ・ミー・エブリシング』にニーヨと参加する以前から、ヨーロッパテクノ界では注目の存在だった。一晩のプレイで10万ドル代のギャラを稼ぎ出し、昨年はDJ界では6位の2200万ドルの収入を得た。



@ARTium Records
@ARTium Records
ジェネイ・アイコ(Jhené Aiko)
日系クウォーターのR&Bシンガー。10年以上前に準備されたデビューアルバムがお蔵入りとなるも、名門Def Jamと契約し堂々のカムバックを果たした。ソロアルバムが2014年9月に発売され、グラミー賞3部門にノミネートされた。

 

Photo:Daniel Boczarski/Redferns via Getty Images
Photo:Daniel Boczarski/Redferns via Getty Images
イギー・アゼリア(Iggy Azalea)
オーストラリア出身のラッパー。ヒットシングルは3枚だが、そのなかの『Fancy』は400万枚売り上げ、動画はYouTubeで4億回再生された。



ARCA
ARCA
アルカ(Arca)
ベネズエラ生まれのトラックメイカー。カニエ・ウェストのアルバムに楽曲を提供しているほかFKA Twigsのデビューアルバムも手掛ける。また、ビョークの新作も制作している。2014年批評家に絶賛されたデビューアルバム『ゼン』をリリース。



Azealia Banks(C)Hostess Entertaiment
Azealia Banks(C)Hostess Entertaiment
アジーリア・バンクス(Azealia Banks)
ニューヨーク・ハーレム出身のシンガー兼ラッパー。10代の頃からマイスペースなどで楽曲を発表、2011年のデビューシングル『212』ですでに話題となっていたが、2014年、満を持してインディーズでデビューアルバムを発表。



@wikimedia
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Hit-Boy
カリフォルニア出身のトラックメイカー。カニエ・ウェストが創設したレーベル、グッド・ミュージックと2011年に契約。その後ゲフィン傘下のインタースコープから自身のレーベルHS87も立ち上げた。リル・ウェイン、ビヨンセ、ジェイ・Zやカニエのためにプラチナシングルを生み出し、カニエ、ジェイ・Zとの『Ni***s In Paris』はラップチャート一位となった。

 

 Photo by Aaron Davidson/Getty Images
Photo by Aaron Davidson/Getty Images
マーティン・ギャリックス(Martin Garrix)
オランダ出身のEDM界のスター。高校を卒業したばかりという若さでラスヴェガスからワルシャワまで、1000人規模のオーディエンスのパーティーを成功させている。まだティーンのころからアムステルダムのパーティーでプレイしていた。2013年プラチナシングル『アニマルズ』でブレイク。




@youtube.com
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ウィル・グリッグズ(Will Griggs)
音楽ビジネスを専攻していたニューヨーク大学在籍中にカントラレコードを立ち上げ、2005年にMGMTのシングルをリリース。同社はベアハンズやサヴォワール・アドーのレコードのほか、ライブイベントのオーガナイズやテクノロジー系投資ファンドも手がけている。



(C)UNIVERSAL MUSIC LLC All rights reserved.
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ホージア(Hozier)
アイルランド人シンガーソングライター。テキサスの大規模フェスSXSWで頭角を現し、『テイク・ミー・トゥ・チャーチ』がグラミー賞の最優勝楽曲賞にノミネート。ソロアルバム『Hozier』は2014年、全米チャート2位に輝いた。

 

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ハイム(Haim)
カリフォルニア州出身の3姉妹が結成したバンド。ジェイ・Zのロック・ネイションと契約する以前から有名なヒップスターだったが、デビューアルバム『デイズ・アー・ゴーン』でメインストリームに。同アルバムはチャート6位を獲得。



@mikewillmade.it
@mikewillmade.it
マイク・ウィル・メイド・イット
(Mike Will Made It)

ラッパーとしても活躍する音楽プロデューサー。2チェインズやFuture & Gucci Maneをプロデュース後、マイリー・サイラスのアルバムで8曲を手がけメインストリームに参入。2013年には自分自身の制作チームとともにシアラの『ボディー・パーティー』やリアーナの『Pour It Up』を含む840万枚のシングルを売り上げている。



@wikimedia
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ケイシー・マスグレイヴス(Kacey Musgraves)
テキサス出身のカントリー・ミュージック・アーティスト。2012年にマーキュリーと契約する以前からマルティナ・マクブライドやミランダ・ランバートに曲を提供していた。デビューアルバムの『Same Trailer Different Park』が最優秀カントリーアルバム賞を含むグラミー2冠に輝いた。



@djmustardonthebeat.com
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DJマスタード(DJ Mustard)
ラッパー兼プロデューサー。ロサンゼルス出身、本名はディジョン・マクファーレン。クラブで人気に火がつき、ビルボードのチャートやR&B/ヒップホップチャート入りを果たした。



@wikimedia
@wikimedia ポーター・ロビンソン(Porter Robinson)
ノースカロライナ出身のDJ兼プロデューサー。2011にティーンエイジャーで30U30入りしたスクリレックスのレーベルOWSLAからファーストシングルをリリース。2014年にはデビューアルバム『Worlds』が全米ダンス・エレクトロニカチャートで一位となり、メインストリームのミュージシャンとなった。



photo by Ilya S. Savenok/Getty Images
photo by Ilya S. Savenok/Getty Images
エイサップ・ロッキー(ASAP Rocky)
ヒップホップ界のお洒落番長。2013年リリースしたデビュー作"Long.Live.A$ap"はビルボード初登場1位。ダナ・キャランのセカンドラインDKNYのモデルも務めており、2枚目のアルバムをリリースしたばかり(日本盤が6月17日リリース)。



forbes.com
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アンソニー・サレー(Anthony Saleh)
Nasのマネージャーとして知られるが、ニッキー・ミナージュやレディ・ガガとも仕事をしている。オンデマンド・カーシェアリングのLyftやクラウド・ストレージサービスのDropboxに出資しており、ミュージシャンの投資相談にも乗る。プロモーターC3 Presentsの副社長でもある。

 

 (C) UNIVERSAL MUSIC LLC All rights reserved.
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ビッグ・ショーン(BIG SEAN)
デトロイト出身のラッパー。カニエ・ウェストやニッキー・ミナージュとの共作もヒットさせている、カニエのレーベル、グッド・ミュージックの秘蔵っ子。2枚目のアルバム『Hall of Fame』はビルボード3位に。





@wikimedia
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シェルバック(Shellback)
スウェーデン人プロデューサー。かつてメタル・バンドのドラマーだった彼は、ブリトニー・スピアーズからテイラー・スウィフトまで手がける敏腕プロデューサー。マックス・マーティンに才能を見出されて以降、ワン・ダイレクションやアリアナ・グランデらにも曲を提供している。




@Warner Music Japan Inc.
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エド・シーラン(Ed Sheeran)
10代後半から故郷のイングランドで年間200本以上のツアーを始め、2011年に発表したアルバムが世界的にヒット。2枚目のアルバムが12カ国で1位を獲得、2014年、Spotifyでもっとも聴かれたアーティストとなった。

 


(C) UNIVERSAL MUSIC LLC All rights reserved.
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サム・スミス(SAM SMITH)
今年のグラミー賞では6部門にノミネートされた実力派。『ステイ・ウィズ・ミー〜そばにいてほしい』が最優秀楽曲賞、最優秀レコード賞を受賞したほか、アルバムが最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞を受賞。また、最優秀新人賞の4部門を獲得。





@forbes.com
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セバスチャン・ソラーノ(Sebastian Solano)
フロリダ大在学中に友人3人と立ち上げたEDMパーティー・イベントLife in Colorが大当たり。「音楽、アート、ダンス、そしてペイントが一ヶ所で交わる地上最大規模のペイントパーティー」として知られ、世界35カ国以上で年間200回以上のパーティーを開催中。同社は2012年、ナスダック上場のイベント会社SFX Entertainmentに買収された。

 

 

(C) UNIVERSAL MUSIC LLC All rights reserved.
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リンジー・スターリング(Lindsey Stirling)
楽曲も映像も自分で制作する「踊るヴァイオリニスト」。彼女のYouTube公式チャンネルは世界で580万人以上が登録する人気となっている。「アメリカズ・ゴット・タレント」第5シーズンで準優勝。2枚目のアルバム『シャター・ミー』はビルボード2位となった。




@http://chanceraps.com
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チャンス・ザ・ラッパー(Chance The Rapper)
シカゴ出身のヒップホップ・アーティスト。2013年、無料ダウンロードできる形で発表した『Acid Rap』が88万ダウンロードされ、批評家の注目を集める。彼のバンドThe Social Experimentとともに、楽曲はすべてSoundCloudを通じ無料で公開している。




Penni Thow
ペニー・ソー(Penni Thow)
ジャスティン・ビーバーを“発見”した敏腕マネージャー。スクーター・ブラウンが立ち上げたエンターテインメント会社、SBプロジェクトの運営を統括する。ソーは2013年、ビーバーが呼びかけたフィリピン台風被害への寄付活動で100万ドルの寄付を集めた。




 

(C)Sony Music Entertainment (Japan) Inc.
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メーガン・トレイナー(Meghan Trainor)
2014年もっともブレイクしたスターの一人。デビューシングル『All About That Bass(邦題:オール・アバウト・ザット・ベース〜私のぽちゃティブ宣言)』はビルボードで8週連続トップ。グラミー賞でも2部門にノミネートされた。



(c) Hostess K.K. All Rights Reserved.
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FKAツイッグス(FKA Twigs)
「新世代のビヨーク」と呼ばれる英国のシンガー兼プロデューサー。2012年に自主制作シングルを出すまでは、ジェシー・Jやカイリー・ミノーグのバックダンサーをしていた。2014年のデビューアルバム『LP1』はイギリスのベストアルバムに送られるマーキュリー賞にノミネートされた。




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カイ・ライト(Kai Wright)
プロデューサーのショーン・コムズ(元ラッパーのパフ・ダディ)が2013年に音楽系ケーブルテレビ局REVOLTを立ち上げた際、彼のファン層に近い人物をスタッフに迎え入れようとした。賢明で野心もある若者、それがライトだった。今年、ライトは第一回REVOLT MUSIC会議をマイアミで開催。800人の出席者を集めた。




(C)UNIVERSAL MUSIC LLC All rights reserved
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ファイヴ・セカンズ・オブ・サマー(5 Seconds of Summer)
オーストラリアのポップ・パンク・バンド。2013年にワン・ダイレクションのツアーでフロントアクトを務めブレイク。デビューシングル『シー・ルックス・ソー・パーフェクト』をフィーチャーしたデビューアルバムは11カ国で1位を獲得した。




@wikimedia
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チャーリーXCX(CHARLI XCX)
2014年の『ファンシーfeat.チャーリーXCX』でその才能を認められたダンス・ポップの女王。同曲はイギー・アゼリアとのデュオでグラミー賞2部門にノミネートされた。アイコナ・ポップの大ヒット曲『I Love It』の作者としても知られ、この曲は200万枚を米国で売り上げた。

文=ザック・オマリー・グリーンバーグ(Forbes)/ 編集=上田裕資

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