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世界37カ国、700万人が愛読する経済誌の日本版

Courtesy of THE COCA-COLA COMPANY

バフェットは1970年から、バークシャー・ハサウェイの年次報告書の巻頭に「バフェットの手紙」を書き記し続けている。
そこに書かれた言葉は簡潔で、ウイットにあふれ、本質をとらえており、投資のみならず、ビジネスや人生のヒントになる哲学が詰まっている。
投資家で大富豪となった人物はたくさんいても、「賢人」として世界中から尊敬を集める投資家で大富豪はバフェット以外にはいない―


「時代遅れになるような原則は、原則じゃありません」

1960年代、未公開株に大量投資する手法でバフェット以上の大もうけをした投資家が時代の寵児となったが、バフェットは流行に背を向け、自分の原則を貫いた。間もなく、件の投資家は廃業した。

「50年たっても欲しいとみんなが思うものをつくっているかどうか、これが私の投資判断の基準です」

バフェットにとって優良企業の条件は、いまだけではなく、今後も長く活躍し続けることだ。短期的に活躍し、素晴らしい収益を上げている企業は多いが、10年先もそうである可能性は高くない。




STOCKS BUFFETT CHOSE 01
Coca-Cola コカ・コーラ

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商品が長期間持ちこたえるかを考えることは、
その銘柄を売るべきかを考えるより実りが大きい



優れた経営者と優れた事業のどちらに投資するか。もちろん、両者を兼ね備えた企業に投資するわけだが、長期的視点に立った場合はどうだろうか。バフェットの答えは「事業」だ。そしてそのバフェットがその商品力に全幅の信頼を置くのがコカ・コーラだった。圧倒的なブランドであり、国際市場で成長を続け、高収益である。

同社を世界的なブランドに育てたのはロバート・ウッドラフだ。1919年に父親が、借金だらけで知名度もない同社を買収した。ウッドラフは幹線道路に広告看板を出しまくり、商標を印刷した紙ナプキンをばらまき知名度を上げていく。さらに第2 次世界大戦中には、コストを度外視して戦地に多くの工場を建て、兵士がどこでも5セントでコークを買えるようにした。

その結果が「物語」を生み出した。ある兵士は、一命をとりとめてまず飲みたがったのはコークだった。のちに大統領になるアイゼンハワーは最高司令官時代に、欲しいものを聞かれると「コークを持って来てくれ」と答えるのが常だった。こうした伝説がコカ・コーラのブランド力を高めた。

バフェットは同社の長期収益性を高く評価しており、同社が株式を公開した1919年に初値40ドルで買った人が配当を再投資しながら持ち続けていれば、82年には180万ドルになったと指摘している。

圧倒的な商品ブランド力が成長の原動力なのは明らかだ。経営者ではなかった。実際に1990 年代後半に急死したロベルト・ゴイズエタの後任としてCEOとなったダグ・アイベスターは欧州での健康被害が報じられた際に適切な対応ができなかった。次のダグ・ダフトも経営者としては問題が多く同社は低迷した。しかし、コカ・コーラは復活を遂げた。

投資はまず事業を見ることだ。優秀な事業でなければ、コカ・コーラも危機を乗り越えられたかはわからない。だからこそ、バフェットは「その銘柄を買うべきか売るべきか延々と考えるよりも、その商品が長期間持ちこたえられるか考えたほうが実りが多い」と述べるのである。

桑原晃弥 = 文 フィリップ・ペライク = イラスト 鈴木裕也 = 構成

 

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