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2015.06.27 07:00

伝説の投資家に学ぶ「今に活きる哲学」08明神茂

フォーブスジャパン10月号より

伝説の投資家は、もちろんウォーレン・バフェットだけではない。
ジョージ・ソロス、ジム・ロジャーズ、ピーター・リンチ……など、これまで“伝説”を残した投資家を挙げればきりがない。
フォーブス ジャパン2014年10月号では、「投資は哲学だ!」という特集テーマに適した投資家を9人選び、その投資実績や投資術、名言から彼らの投資哲学をひもといていく。




明神茂(65) 元ソロモン・ブラザーズ副会長

名言:「自分がマーケットより賢いと思うな」

影響を受けた人物:ジョン・メリウェザー

ニックネーム:シュガー。海外の友人が本名の「SHIGERU」を発音できないことからついた。

先見の明:世界で初めてボンド(債券)オプションを用いたレポ市場のアービトラージ(裁定取引)を行い、莫大な利益を得る。

投資実績:金融工学を用いて、債券の証券間、限月間の“価格のゆがみ”を見つける債券アービトラージが手法。マクロ分析にすぐれ、市場が大きく変化するときに、大きな賭けを行うことで知られている。緻密な金融工学を使うというよりは、“物事の本質”を突いての取引で大きなポジションを取った。1989年、90年とソロモン・ブラザーズのトレーディング収益の多くを稼ぎ出し、91年には同社全体の税引前利益である9億1,900万ドルの半分近くをひとりで稼ぎ出した。

FROM EDITOR-IN-CHIEF
日本人の伝説のトレーダー。シュガーの愛称をもつ。
1980年代にソロモン・ブラザーズ証券にて、当時まだなじみの薄かった金融工学を駆使し、一時はソロモン全体の半分近くの利益をひとりで稼いだ。
マネックス証券の松本大社長、あすかアセットマネジメントの谷家衛会長の元上司。
マスコミに出ることはほとんどなく、彼についての情報が皆無であることも、伝説性を高めている。黒木亮の小説『巨大投資銀行』のソルト竜神のモデル。

フォーブス = 文 フィリップ・ペライク = イラスト 原田隆弘 / 浦辺忠徳 / 岡本富士子 = 訳

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