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2015.06.24

伝説の投資家に学ぶ「今に活きる哲学」05ビル・グロース

フォーブスジャパン10月号より

伝説の投資家は、もちろんウォーレン・バフェットだけではない。
ジョージ・ソロス、ジム・ロジャーズ、ピーター・リンチ……など、これまで“伝説”を残した投資家を挙げればきりがない。
フォーブス ジャパン2014年10月号では、「投資は哲学だ!」という特集テーマに適した投資家を9人選び、その投資実績や投資術、名言から彼らの投資哲学をひもといていく。




ビル・グロース(70) 債券運用会社ピムコの共同創設者

ニックネーム:ボンドキング、債券王

名言:「preserve, sustain and grow( 元本を守り、持続させ、成長させる)」

後世に残る功績:世界で初めて債券投資にトレーディングやポートフォリオマネジメントの考え方を導入。それまで債券は、満期保有が一般的とされ、トレーディングの対象とならなかった。

投資理論:ラスベガスのカジノにてディーラーをした経験から、リスク分散とBETを増やすことによる「大数の法則」から確率を高める手法を得る。カジノの必勝法を書いた『Beatthe Dealer』が愛読書。デック(カードの組)の数が決まっているブラックジャックではリスクを分散させ、ルールを決める、賭けの数を増やすことにより勝てる確率が増す。
また、ピムコ創設者として、マクロ戦略とミクロ戦略の融合、戦略の数の分散化、戦術的手法と戦略的手法の組み合わせなど、意味のある戦略かつ相関性の低い戦略を組み合わせることにより勝てる確率を上げる手法をとる。毎月執筆している「InvestmentOutlook」は金融界のバイブル的読み物になっている。

FROM EDITOR-IN-CHIEF
債券運用大手ピムコの創設者で債券王の異名をもつ 。
彼の人物像を一言で表せば「consistency(一貫性)」の人である。
朝5時に会社に来て、3時間トレーディングをし、2時間ジムで汗を流し、昼の投資委員会に出て午後からまたトレーディングをし、午後3時には帰る。出張は基本的にせず毎日同じルーティンを繰り返す。
自分に厳しく、部下にも厳しいが、顧客にはいつもフレンドリーである。私が世界で最も尊敬する人物のひとり。

フォーブス = 文 フィリップ・ペライク = イラスト 原田隆弘 / 浦辺忠徳 / 岡本富士子 = 訳

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