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2015.06.22 11:00

伝説の投資家に学ぶ「今に活きる哲学」03カール・アイカーン

フォーブスジャパン10月号より

伝説の投資家は、もちろんウォーレン・バフェットだけではない。
ジョージ・ソロス、ジム・ロジャーズ、ピーター・リンチ……など、これまで“伝説”を残した投資家を挙げればきりがない。
フォーブス ジャパン2014年10月号では、「投資は哲学だ!」という特集テーマに適した投資家を9人選び、その投資実績や投資術、名言から彼らの投資哲学をひもといていく。




カール・アイカーン(78) アイカーン・エンタープライズ創業者

投資哲学:大声で不平を言え。

着想を得た言葉:映画『ウォール街』の主人公、ゴードン・ゲッコーのセリフ「友達が欲しかったら犬を飼え」。

投資実績:アイカーンは1980年代、業績不振の企業に敵対的買収を仕掛け、情け容赦なくもうけて“企業乗っ取り屋”として有名になった。現在はアクティブ投資家に生まれ変わったが、内面は以前と変わっていない。上場企業の少数株主となり、取締役の座を要求して株主の利益を強引に主張する。経営陣は歓迎しないが、たいていの場合、株価は高騰する。

アイカーン流投資:もし、あなたがアイカーンを敵に回したくないなら、同氏のホールディング・カンパニーであるアイカーン・エンタープライズの株を買う手がある。2000年以降、同社は年平均22%の運用成績で、年平均4%のS&P500を大きく上回っている。さらに同社は、アップルや天然ガス生産会社、チェサピーク・エナジーの大口投資家であり、後者のオーブリー・マクレンドンCEOを退任させるのに一役買った。

FROM EDITOR-IN-CHIEF
ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットも参加するギビングプレッジという慈善事業の参加者のひとり。なんと財産の半分以上の拠出が条件。
アイカーンといえば物言う株主の代表格で、最近では巨額のキャッシュを抱えるアップルに株主還元を要求したのが記憶に新しい。
株主還元による財務体質の悪化を懸念した債券投資家のビル・グロスとの間でツイッター論争を巻き起こし、株式投資家と債券投資家の立場の違いを鮮明にした。

フォーブス = 文 フィリップ・ペライク = イラスト 原田隆弘 / 浦辺忠徳 / 岡本富士子 = 訳

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