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ビッグアスファン製「HVLS大風量低速回転ファン」の下に立つ、ケアリー・スミスCEO。「株主はいてもいいけれど、経営は難しいと思うよ」と、自社の株式公開には否定的だ。(フォーブス ジャパン7月号より)

アマゾンやコカコーラなど世界的な企業の工場向けに空調ファンをつくっていたビッグアスファン社。
ところが、家庭用の高級空調ファンやLED照明の売り上げが、新たな“金脈”になりつつある。


「はい、HVLSファン株式会社です」
「……おたくがあの『ビッグアスファンズ(クソでかい空調ファン)』をつくっている会社かい?」 
こうした電話での受け答えが繰り返されたこともあって、1999年に創業したHLVSファンは、1年も経たないうちに、社名を「ビッグアスファン」に変えることにした。顧客にその名前がすっかり定着していたからだ。

事実、同社は本当に大きな換気扇を製造している。最も大きなもので直径24フィート(約7m30cm)もあり、航空宇宙機器開発企業のボーイングや飲料メーカーのコカコーラ、オンライン物流企業のアマゾンなどの工場で稼働している。

「皆さんがふだん触っているものは、我々が開発した空調ファンの下でつくられているか、箱詰めされているんですよ」と、同社の創業者兼CEOのケアリー・スミス(62)は話す。

米ケンタッキー州レキシントンに本社を置くビッグアスファン社は2014年、前年比35%増となる1億6,500万ドルもの収益を上げた。粗利益は、推定7,400万ドルに上る。もっとも、業界リーダーの数字としてはさして高くはない。
そこで、3年前からスミスは、成長性の高い新規分野を探し始めていた。まずはハイエンド向けの家庭用小型空調ファンを、次に長続きするLED照明をつくることを決断。

それに合わせて新たに「ビッグアスソリューション」という別会社を立ち上げ、店舗や学校向けに小型空調ファンを提供し始めた。
それまで、家庭用の空調ファンはどれも品質が低く、安かった。しかし、スミスは敢えて「高品質・高価格路線」に打って出た。すると、それまでの顧客層とは異なる、裕福な家庭が商品を購入するようになったのだ。

一方で、昨年に発売を始めたLED製品は同社にとっては大きな賭けだといえる。スミスは、法人の得意先に新製品を、そして、一般の消費者には車庫用の照明を売り込んでいる。しかし、50億ドル市場への挑戦は始まったばかりだ。
それでも、早くも同社の収益の17%を占めるまでになっている。社名を変えたのも早ければ、戦略の転換も早い―。ビッグアスファン社が照明業界をかき回す可能性は十分にある。

カーステン・ストラウス = 文 スティーブン・ウェブスター = 写真 フォーブス ジャパン編集部 = 翻訳

 

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