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5月29日に公開された大地震をテーマにしたパニック映画『カリフォルニア・ダウン』(原題「San Andreas」)は公開初週の週末に5300万ドル(約65億円)の売り上げを記録。このところ沈静化していたパニック映画ブームの再来を予感させる。

『カリフォルニア・ダウン』は6月9日現在で2億8700万ドル(約357億円)を稼ぎだした。主演は"ザ・ロック"様ことドウェイン・ジョンソン。元妻と娘を助けに行くヘリコプター・パイロットの役だ。元妻はカーラ・グギーノ、娘はアレクサンドラ・ダダリオが演じる。記録的な巨大地震でサンフランシスコからロサンゼルスまでが破壊され尽くす内容で、製作予算1億1000万ドルの多くは、CGと土埃に注ぎ込まれた。

「撮影中は“もっと岩と土埃を持ってきてくれ!”と叫び続けてたんだ」と、監督のブラッド・ペイトンはフォーブスの電話インタビューに答えた。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、初週の売り上げが最も良かった映画館20館のうち、19館は映画の舞台となったサンフランシスコとロサンゼルスだった。

ペイトンはドウェイン・ジョンソンの『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』も監督している。
「ドウェインはなんでも躊躇なくやってくれるんだ。今からヘリコプターで150フィートまで懸垂降下で降りてもらうよ、なんて言われたとしても、まったくビビらないんだ」

元レスラーのドウェイン・ジョンソンは、今ではハリウッドで最も稼ぐ俳優の一人。今回の役柄で1400万ドルのギャラを稼いだと見られている。カリフォルニア全土が地震によって崩壊する中をヘリや自動車、飛行機、ボートで移動し、家族を救出した。

最後のシークエンスは、リアルに演出するためにカットごとの撮影を避けた。元妻役のグギーノがボートで倒壊したビルに飛び込み、娘役のダダリオを助け出して蘇生するところまでワンテイクなのだ。また、ドウェイン・ジョンソンが野球場のAT&Tパークにいるシーンでは40秒の場面のために、下見に2カ月、リハーサルにそれ以上を費やし、撮影には2日間がかけられた。

映画業界では1997年に『タイタニック』がオスカーを受賞、21億ドルの興行収入をあげて以降、災害映画ブームが到来した。98年だけでも『アルマゲドン』『ディープ・インパクト』『ゴジラ』が公開され、合わせて12億ドルを稼ぎ出した。しかし、911以降はこのジャンルはほとんどヒットしなかった。ハリソン・フォード出演の潜水艦映画『K−19』は6500万ドルしか稼げなかった。

その後、ハリウッドは最近になって再び災害映画の製作に乗り出している。2013年には『ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッド・スターの最凶最後の日』、2014年には『ゴジラ』、ゾンビ・サバイバル映画の『ワールド・ウォーZ』がヒットを記録した。『カリフォルニア・ダウン』のヒットにより、今後も数多くの災害パニック映画が製作されるだろう。ペイトン監督はインタビューの終わりにこう言った。

「人が映画を見に行くのは、生の感情を感じ取りたいからだよ。興奮や恐怖、悲しみ、幸福感なんかを。だからパニック映画が好きなんだ。安全な映画館で怖い災害を見られる。ほかのジャンルでそんな経験はできないだろう」

※映画「カリフォルニア・ダウン」は当初、日本でも5月30日(土)に公開予定だったが、ワーナー・ブラザース映画によると「公開は延期する」とのこと。

文=ナタリー・ロベーム(Forbes)/ 編集=上田裕資.

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