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ぶれない“ストーリー”を持ち続ける起業家
私がこの起業家に投資した理由

倉林 陽(Draper Nexus Venture Partners)⇒ 平尾喜昭(XICA)


平尾喜昭が創業したサイカ(XICA)は誰でも簡単に使用できる統計分析ツール「adelie(アデリー)」、営業支援に特化した統計分析サービス「Rockhopper(ロックホッパー)」を展開し、2015年5月にシリーズB・総額2億円の第三者割当増資を実施した。
日米クロスボーダーVCのドレイパーネクサスベンチャーパートナーズの倉林陽マネージングディレクターは、前職セールスフォース・ドットコム時代のシリーズA(14年1月)に続き投資を行った。

倉林:今回、サイカのシリーズBのリードインベスターとして投資をさせていただきました。日本投資責任者をしていたセールスフォース・ドットコムから移ったタイミングでまた投資し、社外取締役に就任という“お気に入り”の一社です。サイカに投資した理由は2つあります。ひとつは、アメリカでは、エンタープライズ分野のCRM(顧客管理)やマーケティングがアナリティカル(分析的)になっており、事業分野が市場トレンドと合致している点。
もうひとつは、平尾社長に起業家としてのストーリーがあるからです。私は起業家を見るときに「事業をしている理由に必然性や一貫性があるか」というストーリーを重要視しています。その点、平尾社長は、父親が勤務していた会社の倒産が原体験となり、「経験や勘に頼るのではなく、データ分析と一体の経営をしていれば倒産に至らなかったのではないか」という思いから統計分析の事業を行い、紆余曲折あったと思いますが、スタートからぶれていない。

平尾:僕らは、今回のシリーズBについて、「倉林ラウンド」と周りに言っています。倉林さんが会社を移ることになり、事実上、関係性が途切れることになった。だから、倉林さんにチームにいてもらうためには、「やるしかない」と(笑)。僕らの「すべてのデータに示唆を届ける」という夢を実現させるためには、倉林さんは必要不可欠な存在だからです。
僕らは最初の資金調達に失敗しました。その際に、一部の投資家から言われたのは「君の夢やチームの話は後で良い」ということ。当時、僕らは、投資家向けの資料の冒頭に夢を、次のページにチームについて書いていました。
しかし、倉林さんは真逆。「グローバルでは、まず夢を語り、チームのすごさを話して勝負をするのは当たり前だ」と。ビジネスでどれだけうまくいくか、は後でいいと言われたのは、印象的でした。
また、倉林さんの“夢を大切にしよう”という言葉は決して手放しではありません。投資経験から導きだした結論であったことも、圧倒的な安心感がありました。

倉林:
平尾社長のすごいところは、マネジメントチームが全員年上という点。平尾さんがリーダーシップを発揮している部分もあれば、経験不足な点は「皆で補おう」と助けてもらえるパーソナリティがある。「平尾ちゃん、頼むよ」と言いやすい(笑)。社長が怖くて意見が届かないのはスタートアップにとってまずい。社長に言いたいことを言えるというのは大事だと思います。
サイカは営業支援に続き、マーケティング特化アプリを年内にリリースします。投資家という立場ですが、エンタープライズ市場でこれから求められる製品を出すことにワクワクしています。今後は「グローファースト、グロービック」。早く大きくビジネスを育てるところを手伝いたい。言い方は難しいですが、日本で小さく上場ではなく、世界的企業から「買収したい」とオファーがくる会社に育ってほしいですね。

文=山本智之(フォーブス ジャパン編集部) 写真=平岩享

 

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