キャッシュレス化が進まない駐車場や駐輪場

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世の中はさまざまな場所でキャッシュレス決済ができるようになってきたが、移動関連のサービスでの決済では明暗が分かれた。

タイムズパーキングやタイムズカーレンタルなどを展開しているパーク24は、移動関連サービスの決済手段のアンケートを実施。その結果、駐車場と駐輪場の支払いは現金派が多数となりました。


電車や路線バス、高速バス、飛行機などでは圧倒的にキャッシュレス化が進んでいます。もっとも飛行機や新幹線といった金額の高い乗り物は、昔からクレジットカードの利用者が多く、電車やバスも交通系ICカードでの利用が全国的に普及しています。それらと比較するのはどうかと思いますが、タクシーが配車アプリの普及からか、キャッシュレスのほうが上回っているのを見ると、キャッシュレス化の波はかなり押し寄せてきていると感じます。

筆者は、駐車場や駐輪場でもキャッシュレス対応であれば、現金で支払うことはありません。ただ、まだキャッシュレスでの利用ができないところも多く、これらの設備が置き換わらないとなかなか進むことは難しいでしょう。ただ、タイムズパーキングのように精算機を使わずにアプリによる精算に対応するサービスを展開しているところもあり、そうした努力によりタクシー同様、普及する可能性はあります。




キャッシュレス払いというとスマホ利用が当たり前の若者の利用が多いというイメージがありますが、駐車場の決済手段で一番多い世代は40代で、20代はわずか20%にとどまっています。駐輪場でもその傾向は強く、キャッシュレスでもクレジットカードでは払えても電子マネーでは払えない精算機が多いのかもしれません。


駐車場で利用できたら便利だと思う決済手段は「電子マネー」がトップ。この辺りへの対応が今後の普及の課題だと言えそうです。こうした精算機は、現金よりキャッシュレスのほうが、盗難の被害も減るはずなので業者にもユーザーにもメリットが大きいはず。利用する駐車場のほとんどがキャッシュレス対応に早くなってほしいところです。

文 = 飯島範久

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