AIは魔法ではない、使いこなすには質の高いデータセットが不可欠

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サチデフは「データの可用性とアクセスに関していうと、企業は膨大なデータを解析し、特定の用途に関連するものを抽出する方法を必要としている」と指摘する。その上で「データは簡単に格納され、分類されているか。有意義な評価を行うのに十分な関連データがあるか。バーチャル学習で教育者は教室で教える内容を有意義に調整するために、生徒とのやり取りから十分な関連データを得ているか」と疑問を投げかける。

グットマンは「AIを使いこなすには質の高いデータセットが不可欠だ」と話す。「このデータ品質という考え方は一貫した結果をもたらすソリューションの重要な部分であり、採用する前に理解しておく必要がある。AIは終わりのないプロセスで、データが変わればAIも連動してその変化を取り入れる必要があることを理解している意思決定者は少ない」とも指摘する。

今日のほとんどの企業は「日々生成されるデータの中にある膨大な価値を利用するのに苦慮している」とボウミックはいう。「それゆえ、十分なビジネスコンテクストとチェンジマネジメントの実践を統合することが拡張とイノベーションの相互作用を正しく理解するために重要だ。企業はAIへの投資を運用可能にするために適切なデータモデルを使用することで、収益に具体的で測定可能な影響を与えることができる。需要予測や在庫アラート、IoTを活用した患者の遠隔モニタリングなど、AI主導のコネクテッドインテリジェンスの構築はかつてないほど統合されたものとなっている。これは、企業がAI投資のメリットを実現する多くの方法の1つにすぎない。知見を行動や価値につなげることでメリットを実現することができる」と話す。

IDCのジョティーはAIに不可欠なデータの中枢部分を強化するために次のような提言をしている。

社内外のソースからのデータを有効にする。「機械学習モデルには最も関連性の高いデータが必要だが、それが必ずしも組織内にあるとは限らない」とジョティーは指摘する。「内部データでは自社の業務や顧客情報しか見ることができないため、全体像の把握が難しい。企業は安全なデータ共有にアクセスする必要がある。サードパーティや新しいデータソースを組織に取り込むためのワークフローを作成することが必要で、ここにはテスト、購入、既存の内部データセットやプロセスとのシームレスな統合が含まれる」

データの専門家を引き込む。「データエンジニア、データサイエンティスト、機械学習エンジニアなど、事業領域や技術の専門家の人材プールを構築する」

データ戦略を策定する。「包括性と透明性でデータ戦略に対する従業員の賛同と信頼を得るといい」とジョティーはアドバイスする。「マルチクラウドのエコシステムで普遍的なデータおよび利用規約を自動化し、実践するためのインテリジェントなデータグリッドを導入する。このグリッドはユーザーのためにデータを発見し、カタログ化し、充実させる方法を自動化し、データの移動や複製を行うことなく、分散したデータやクラウドに広がるデータへのアクセス、更新、統一方法をも自動化するものであるべきだ」

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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