2025年前半に先行受注を開始
現地時間1月4日にソニーが開催したプレスカンファレンスには会長兼社長CEOの吉田憲一郎氏の他、ソニー・ホンダモビリティの代表取締役会長 兼 CEOを務める水野泰秀氏が登壇した。
「AFEELA」は同社がこれから展開するモビリティの新ブランドの名称だ。英語の「FEEL(感じる)」という単語を冠する名前には、ドライバーが「知性を持つ存在」としてクルマの存在を身近に感じられる関係性の実現を目指す同社の思いが込められている。
なお、ソニーは2020年のCESで独自に設計したEVのコンセプトモデル「VISION-S(ビジョン・エス)」を発表し、2022年にも同じイベントでSUVモデルのバリエーションを披露している。2023年のプレスカンファレンスではその名前が呼ばれることはなく、ソニー・ホンダモビリティのAFEELAにスポットライトが向けられた。
ソニー・ホンダモビリティは今後、CESで発表したAFEELAのプロトタイプをベースに量産化に向けた開発を本格化する。水野氏は今後の発売までのロードマップについても言及。2025年前半に先行受注を開始し、同年中には発売を目指す。また購入者へのデリバリーは北米地域を皮切りに2026年春に始まる予定だ。
クルマの頭脳・通信は米クアルコムと協業
CESで発表されたAFEELAのプロトタイプは全輪駆動(AWD)方式を採用する5人乗りのセダン。全長は約4.89メートル、全幅は約1.9メートル、全高が約1.46メートル。スペックを比較する限り、2020年にソニーが発表したセダンタイプの「VISION-S 01」とサイズはほぼ変わっていない。
5人乗りセダンタイプのAFEELA試作車(写真提供:弓月ひろみ)
車内外には合計45個のカメラとセンサーがある。これらを統合制御するECU(Electronic Cotrol Unit)は言わば「クルマの頭脳」最大800TOPS(毎秒800兆回以上)の演算処理性能を持つ。その中核となるシステムICチップ(SoC)には米クアルコムの車載向けSnapdragonシリーズが採用される予定だ。